安野太郎ゾンビ音楽『大霊廟III』 (C)松見拓也
音楽業界にイノベーションを起こす挑戦 プログラムされたロボットが演奏する
「サウンドパフォーマンス・プラットフォーム特別公演 安野太郎 ゾンビ音楽 『大霊廟IV -音楽崩壊-』」が2023年10月14日(土)14:00/18:30、15日(日)13:00、愛知県芸術劇場小ホールで開催される。
サウンドパフォーマンス・プラットフォームは、音と身体を核とした、舞台芸術の新たな表現にチャレンジするライブ・パフォーマンスの公演。
2006年に始まった前身の「AAC サウンドパフォーマンス道場」から特別公演を含め、14回にわたって開催してきた。
今回は、特別公演として、作曲家で、愛知県立芸術大学准教授の安野太郎さんが「ゾンビ音楽」で音楽業界のイノベーションを目指すコンサートを開催する。
「ゾンビ音楽」は、安野さんのオリジナル楽曲を自身が製作した機械で自動演奏する音楽作品。特異な音楽と、楽器、装置のビジュアルから、第58回ヴェネツィア・ビエンナーレ(2019年)に日本代表作家の一人として選出されるなど、世界的な評価を得ている。
「ゾンビ音楽」のプロジェクトは 2012年にスタート。「死の舞踏」や「音楽家のエコシステム」などのテーマで実施してきた。
今回のテーマは「音楽崩壊」
4回目となる今回のテーマは「音楽崩壊」。
安野さんは、“アーティスト”の立場では、音楽大学を卒業後、経済的に自立できるのは一部の「音楽家」にすぎないという社会の現実に直面。
また、“大学教員”の立場では、そういう経済的自立が困難な社会に向け、学生たちを指導し、送り出さなければならない現実に向き合うととになり、違和感を覚えた。
無数の屍たちの上に一握りの一流音楽家を創り出そうとするかのようにみえる「音楽大学」と「音楽教育」について、安野さん自身の経験やインタビューにより具象化される像をゾンビ音楽として表現する。音楽を用いたドキュメンタリーともなる公演である。
安野太郎ゾンビ音楽『大霊廟III』 (C)松見拓也
ゾンビ音楽とは
プログラムされたロボットが笛を自動演奏する音楽のプロジェクト。圧縮した空気を複数の笛に流し込み、プログラム配列されたプラスチック製の指が動作することで楽器を自動演奏する。
このオリジナルの装置は、指の部分が意図的に正確に動作しない仕様。演奏される音楽は西洋音楽等のハーモニーから外れた不正確な音楽に聴こえることから、「人間が演奏する音楽」との対比で「ゾンビ音楽」と呼称している。
中でも、空気を供給する大型のふいご装置による大編成を「大霊廟」としている。
【クラウドファンディング】ミュージック&ドキュメンタリー リサーチプロジェクトも参照。
公演情報
公 演 名:サウンドパフォーマンス・プラットフォーム特別公演 安野太郎 ゾンビ音楽『大霊廟IV-音楽崩壊-』
日 時:2023 年 10 月 14 日(土)14:00/18:30 開演、15 日(日)13:00 開演
※公演時間約 80分、休憩なし
会 場:愛知県芸術劇場小ホール
入場料金:一般 3,000円 U25 1,000円
※U25 は公演日に 25歳以下対象(要証明書)
※未就学児入場不可。15日(日)公演のみ託児サービスあり(有料・要予約10月7日(土)〆切)。託児の問い合わせは、オフィス・パレット(株) ☎ 0120-353-528(携帯からは052-562-5005)。
※車椅子で来場の方は劇場事務局(☎052-211-7552/contact@aaf.or.jp)まで事前連絡。
発売日時:2023年9月15日(金)10:00 より
販売場所:愛知県芸術劇場オンラインチケットサービス、愛知芸術文化センタープレイガイド(地下2階) ☎052-972-0430