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「生誕120年 安井仲治」愛知県美術館で2023年10月6日-11月27日に開催

《(サーカスの女)》1940 年 個人蔵(兵庫県立美術館寄託)

安井仲治  東海地方で20年ぶりの個展

 多くの表現者に影響を与えてきた写真家、安井仲治(1903-1942年)の多種多様な表現スタイルに光を当てる「生誕120年 安井仲治」が名古屋・栄の愛知県美術館で2023年10月6日〜11月27日に開催される。東海地方では20年ぶりの個展となる。

 10代でカメラと出会った安井は、20代半ばには関西の写真シーンで一目置かれる存在となった。38歳の若さで病没するまで、旺盛な創作意欲をもって極めて多くの写真の技法、スタイルに取り組んだ。

 1920-40 年代という彼の活動時期は、都市文化が華やかに発展する一方で、国全体が長期にわたる戦争へとなだれ込む時代。安井は、変わりゆく都会の風景やそこに生きる人々、さらには不穏な世相をも身近な事物に託して繊細に写し出した。

 本展は、戦災を免れたヴィンテージプリント約500点とネガ約3,800シートの調査をもとに安井の活動をより実証的な形で描き出し、約200点の出展作品を通じて展覧する。

展覧会概要

展覧会名:生誕120年 安井仲治
会  場:愛知県美術館[愛知芸術文化センター10 階]
〒461-8525 名古屋市東区東桜1-13-2
会  期:2023 年10 月6 日(金)〜11 月27 日(月)
開館時間:10:00〜18:00 金曜日は20:00 まで(入館は閉館30分前まで)
休 館 日:毎週月曜日〔ただし10月9日(月・祝)と11月27日(月)は開館〕、10月10日(火)
アクセス:地下鉄東⼭線・名城線「栄」駅/名鉄瀬⼾線「栄町」駅下⾞、オアシス21連絡通路利⽤徒歩3分
チケット:一般1,200円(1,100円)、高校・⼤学生1,000円(900円)、中学生以下無料

※( )内は前売券および20名以上の団体料金。
※上記料金で本展会期中に限りコレクション展も見ることができる。
※身体障害者⼿帳、精神障害者保健福祉⼿帳、療育⼿帳(愛護⼿帳)、特定医療費受給者証(指定難病)のいずれかを持っている人は、各券種の半額で見ることができる。付き添いの人は、各種⼿帳(「第1種」もしくは「1級」)または特定医療費受給者証(指定難病)のある場合、いずれも1名まで各券種の半額で見ることができる。当日会場で各種⼿帳(ミライロID可)または特定医療費受給者証(指定難病)を提⽰する。付き添いの人は申し出る。
※学生は当日会場で学生証を提⽰する。

主  催:愛知県美術館、日本経済新聞社、テレビ愛知、共同通信社
協  力:銀遊堂、PGI 、株式会社アフロ
助  成:公益財団法人ポーラ美術振興財団
問合わせ:愛知県美術館 TEL 052-971-5511(代)
美術館ウェブサイトはこちら

見どころ

1 安井仲治、20年ぶりの⼤個展
 安井仲治の魅力は、多種多様な表現スタイルと技法にある。「芸術写真」からドキュメンタリー、スナップショット、新即物主義、シュルレアリスムと、多くの表現動向を吸収しながら自分自身の表現を打ち立てた。その作品は今なお新鮮で、ものを見る喜びと、見たものを写真で表現する驚きに満ちている。東海地方では20年ぶりの個展となる。

2 ヴィンテージプリント、モダンプリント、約200 点を一堂に展⽰
 本展の見どころの一つが、安井自身がプリントしたヴィンテージプリント約130点。彼の作品は1945年の空襲で焼失してしまったものも多く、残されたヴィンテージプリントは⼤変に貴重である。また、安井の活動を初期から晩年まで通して描き出すために、モダンプリントも約70点展⽰する。展⽰に向けて一点一点、研究を重ねて作成されたモダンプリントも必見。

3 解き明かされる制作のプロセス
 本展では安井が残したネガ約3,800シートのほか、そのコンタクトプリントを参照し、彼がどのように事物を撮影し作品を作り上げたかを調査した。併せて、当時の撮影会の様子も紹介。安井の生きた眼差しと足取りを感じ取ることができる。

イベント

◉スライドトーク(学芸員による展⽰説明会)
日時:10月15日(日)、10月28日(土)、11月18日(土)各回 11:00 〜 11:40、10月20日(金)18:30〜 19:10
会場:アートスペースE・F(愛知芸術文化センター12階)
定員:各回先着30名
※申込不要・聴講無料。開始時刻に会場に集まる。
※その他イベントが決定次第、愛知県美術館ウェブサイトで案内する。

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文化とメディア—書くこと、伝えることについて

1980年代から、国内外で美術、演劇などを取材し、新聞文化面、専門雑誌などに記事を書いてきました。新聞や「ぴあ」などの情報誌の時代、WEBサイト、SNSの時代を生き、2002年には芸術批評誌を立ち上げ、2019年、自らWEBメディアを始めました。情報発信のみならず、文化とメディアの関係、その歴史的展開、WEBメディアの課題と可能性、メディアリテラシーなどをテーマに、このメディアを運営しています。中日新聞社では、企業や大学向けの文章講座なども担当。現在は、アート情報発信のオウンドメディアの可能性を追究するとともに、アートライティング、広報、ビジネス向けに、文章力向上ための教材、メディアの開発を目指しています。

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