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山形国際ドキュメンタリー映画祭 大賞に王兵監督「死霊魂」

山形国際ドキュメンタリー映画祭の公式webサイトによると、2019年10月10〜17日に開催された「山形国際ドキュメンタリー映画祭2019」(YIDFF2019)のインターナショナル・コンペティション大賞に、王兵(ワン・ビン)監督の「死霊魂」が決まった。隔年で開催され、今年で30年目。

 題材は、1950年代後半に起きた中国共産党の反右派闘争で粛清され、ゴビ砂漠の中にある再教育収容所へ送られた人々。劣悪な環境の中、多くが餓死したが、生存者もいた。王兵監督は「鳳鳴—中国の記憶」(2007年、YIDFF 2007大賞)と初長編劇映画「無言歌」(2010年)で描いた反右派闘争のテーマをさらに追求し、8時間15分の証言集としてまとめあげた。生き抜いた人々が語る壮絶な体験と、収容所跡に散乱する人骨の映像から、忘れ去られた死者の魂の叫び声が聞こえてくる。「人間の本質に分け入って行く稀有な叙事詩である。映画の本質に分け入って行く稀有な叙事詩である。存在はもっとも強力な証拠である。映画が歴史を呼び覚ます」との審査員コメントが発表された。

 最優秀賞は、テレサ・アレドンド、カルロス・バスケス・メンデス監督の「十字架」。チリ南部の小さな町で、軍事クーデターから数日後の1973年9月、製紙会社組合員の労働者19人が警察に連行され、6年後、遺体となって発見された事件を題材にした。
 優秀賞は、ハサン・ファジリ監督「ミッドナイト・トラベラー」、エリザ・カパイ監督「これは君の闘争だ」。
 審査員特別賞は、フレデリック・ワイズマン監督「インディアナ州モンロヴィア」

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文化とメディア—書くこと、伝えることについて

1980年代から、国内外で美術、演劇などを取材し、新聞文化面、専門雑誌などに記事を書いてきました。新聞や「ぴあ」などの情報誌の時代、WEBサイト、SNSの時代を生き、2002年には芸術批評誌を立ち上げ、2019年、自らWEBメディアを始めました。情報発信のみならず、文化とメディアの関係、その歴史的展開、WEBメディアの課題と可能性、メディアリテラシーなどをテーマに、このメディアを運営しています。中日新聞社では、企業や大学向けの文章講座なども担当。現在は、アート情報発信のオウンドメディアの可能性を追究するとともに、アートライティング、広報、ビジネス向けに、文章力向上ための教材、メディアの開発を目指しています。

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