2018年11月4日から改修工事のため休館していた岐阜県美術館が2019年11月3日、リニューアルオープンする。「美とふれあい、美と会話し、美を楽しむ」を理念に、多様な活動を展開する。12月22日までは、全館無料開放。
企画展は、「エターナルアイドル—永遠の偶像、美のかたち」をテーマに所蔵品を紐解く「ETERNAL IDOL」(12月20日まで)、休館中に館外で取り組んだ4つのプロジェクトを美術館で再構成し、美術館のあり方を探る「セカンド・フラッシュ」(来年1月5日まで)、「令和改元記念事業 イメージする力、生きる力—ある日の『美術と教育』の出来事」(同)。
セカンド・フラッシュでは、Nadegata Instant Party(ナデガタインスタントパーティ)×養老公園、平野真美×岐阜盲学校、松本和子×北方町生涯学習センターきらり、宮田篤+笹萌恵×岐阜県図書館という4つのアートプロジェクトやレジデンスを、美術館に会場を移して結晶化し、新たな鑑賞者との間での共有化に挑む。
11月3日には、午前10時半から、「イメージする力、生きる力—ある日の『美術と教育』の出来事」ギャラリートーク、11時15分から「ETERNAL IDOL」ギャラリートーク、午後1時から「セカンド・フラッシュ」リレートークがある。午後2時からは「イメージする力、生きる力—ある日の『美術と教育』の出来事」シンポジウムも。
4日は、午前11時からリニューアルオープントーク、午後2時から「セカンド・フラッシュ」作家トーク、午後3時15分から、高橋明也さん(三菱一号館美術館館長)、日比野克彦さん(アーティスト、岐阜県美術館長)による「ETERNAL IDOL」の記念講演会「永遠なる美について」がある。
リニューアル後は、ホール中央にコンシェルジュ機能をもつ「ナンヤローネステーション」を新設。展示室の出入り口の増設、自動扉化、照明のLED化など展示環境の整備を図るほか、旧レストランスペースを来館者のための「コミュニケーションルーム」とし、新規事業として募集するアートコミュニケーター「〜ながラー」の活動拠点にする。キッズコーナー、授乳室も設ける。多目的ホールには、憩いの場としてのカフェを備える。
また、美術館の内外で公開制作・展示をしてもらおうと、2016年に始まったアーティスト・イン・ミュージアム(AiM)では、平面作品から布による立体をまで幅広く制作する岐阜の美術家、三輪祐子さんがアトリエ(旧実習棟)を拠点に滞在制作する。