報道によると、写真家の田沼武能さんが2022年6月1日、東京都内の自宅で死去した。93歳だった。写真家の木村伊兵衛さん(1901-1974年)に師事。世界各地の子供たち、東京の下町、武蔵野などを撮影した。2019年、写真分野としては史上初めてとなる文化勲章を受章した。
1929年、東京都出身で、浅草の写真館に生まれた。報道写真家を目指し、東京写真工業専門学校(現・東京工芸大)に入学。卒業後、サンニュース・フォトスに勤めた。
「芸術新潮」嘱託、サン通信社を経て、フリーランスとなり、東京工芸大学芸術学部教授、日本写真家協会会長(1995-2015年)などを歴任した。
作家や芸術家らのポートレートを撮影するとともに、米ライフ誌との契約を機に、1965年から、世界で子供たちにカメラを向け、ライフワークとした。
1984年から2014年まで、黒柳徹子さん(1933年生まれ)のユニセフ親善大使就任後の親善訪問に同行し、子供たちの姿を撮影した。
東京工芸大名誉教授。「九条の会」傘下の「マスコミ九条の会」呼びかけ人。