報道によると、詩人、映像作家の鈴木志郎康さんが2022年9月8日、 腎盂腎炎で死去した。87歳だった。日本の日記映画の草分け的な存在。元多摩美術大学教授。
1935年生まれ。1952年ごろから詩を書き始め、早稲田大学第一文学部仏文専修を卒業。1961~1977年は、NHKの16ミリ映画カメラマンとして勤務する一方、詩作を続け、1964年に詩人で明治学院大名誉教授の天沢退二郎さんらと同人誌「凶区」を創刊した。
1968年に詩集「罐製同棲又は陥穽への逃走」でH氏賞を受賞。2002年、詩集『胡桃ポインタ』で高見順賞、2008年に「声の生地」で萩原朔太郎賞を受けた。
1963年頃から、個人映画を制作。ジョナス・メカスの影響を受け、日記映画を多く作った。代表作は、「日没の印象」「15日間」など。
1976年から、イメージフォーラム付属映像研究所講師。1990年から多摩美術大学教授を務めた。
愛知芸術文化センターでもたびたび上映され、近年では、2021年10月に開かれた第25回アートフィルム・フェスティバルで、 「日没の印象」 を上映。
また、名古屋でも開催された2020年のイメージフォーラム・フェスティバルでは、 「15日間」が上映された。
1999年には、横浜美術館レクチャーホールにて映像個展「時の堆積は自然と人を復活させる」が開かれ、25本の作品が上映された。