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SPACが6月6日~8月末「でんわde名作劇場」再開

 SPAC(静岡県舞台芸術センター)が、2020年のゴールデンウイークに開催した「くものうえ↑↓せかい演劇祭」で好評だった「でんわde名作劇場」を2020年6月6日~8月31日、あらためて開催する。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、生活様式の変更を余儀なくされている中、SPAC俳優が希望者に生電話し、 10分〜30分、ライブで名作の朗読を楽しんでもらう。希望者は、日時、演目を選び、実施日の2日前までに申し込む。原則無料だが、有料オプションがある。詳細は、SPACのWEBサイト

☆開催日時☆ 6月6日から8月31日まで(6月17日、7月8日は除く)の①11:00②13:00③15:00④17:00

 作品は、月ごとに変わり、6月は以下の3作品が朗読される。
 ・『吾輩は猫である』夏目漱石 作
 ・『源氏物語』紫式部 作/与謝野晶子 訳
 ・『セロ弾きのゴーシュ』宮沢賢治 作

 出演俳優は次の20人。
 赤松直美、阿部一徳、泉陽二、大内智美、春日井一平、木内琴子、貴島豪、佐藤ゆず、鈴木陽代、鈴木真理子、関根淳子、たきいみき、舘野百代、ながいさやこ、坂東芙三次、布施安寿香、本多麻紀、美加理、宮城嶋遥加、吉植荘一郎

 新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、SPAC ではゴールデンウィークに予定していた「ふじのくに⇄せかい演劇祭 2020」を中止。同時期にオンラインの国際フェスティバル「くものうえ⇅せかい演劇祭 2020」を急きょ、開いた。
  「でんわde名作劇場」は、その「くものうえ⇅せかい演劇祭」で、SPACの俳優、スタッフが自ら考案・製作するブロッサム企画の一つとして始まった。4月16日からゴールデンウィークまでの20日間にわたって実施され、9人の俳優が延べ130件を超える朗読に取り組んだ。
  一人でじっくり楽しむ人、スピーカーフォンにして家族で楽しむ人、ゴールデンウ ィークに帰省できなかった実家の母親へのプレゼントとして申し込んだ人など、幅広い世代、地域に届けられ、手応えを感じた。
 迫真の朗読にひきこまれ、物語世界に浸る人たち—。プロの俳優による力のこもった朗読に、参加者からは「久しぶりに生き返った気がする」「これからも続けてほしい」などの感想が聞かれた。

 全国的に緊急事態宣言は解除されたが、「新しい生活様式」が提唱されるなど、影響の長期化が懸念されている。日常生活が大きく変わり、芸術や娯楽も制約を受けるなど、多くの人がストレスを感じている。SPACは、今一度、演劇が培ってきた知恵を生かして人々の心に寄り添うべきだと考え、「でんわde名作劇場」を企画した。

 利用は無料だが、 オプションの「俳優におまかせ♪コース」を申し込む場合は1回700円。朗読する俳優を決めることができ、作品は俳優自身が選ぶ。上記3作品からの指定も可。 SPACチケットセンター =TEL.054-202-3399(10:00~18:00、休業日を除く)=に希望日時、朗読作品を伝え、2日前までに予約する(予約できる日時は、電話した日から2週間先までで、受け付けは先着順)。 利用は週に1度まで。

 詳細は、SPACのWEBサイト。

「くものうえ⇅せかい演劇祭 2020」で引き続き楽しめるプログラムはこちら

「くものうえ⇅せかい演劇祭 2020」 YouTubeチャンネルはこちら
トーク企画「くものうえでも出会っちゃえ」シリーズ(全7回)の映像は、 まもなくアーカイブとして日本語字幕付きで公開予定。

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文化とメディア—書くこと、伝えることについて

1980年代から、国内外で美術、演劇などを取材し、新聞文化面、専門雑誌などに記事を書いてきました。新聞や「ぴあ」などの情報誌の時代、WEBサイト、SNSの時代を生き、2002年には芸術批評誌を立ち上げ、2019年、自らWEBメディアを始めました。情報発信のみならず、文化とメディアの関係、その歴史的展開、WEBメディアの課題と可能性、メディアリテラシーなどをテーマに、このメディアを運営しています。中日新聞社では、企業や大学向けの文章講座なども担当。現在は、アート情報発信のオウンドメディアの可能性を追究するとともに、アートライティング、広報、ビジネス向けに、文章力向上ための教材、メディアの開発を目指しています。

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