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港まちポットラックビル(名古屋)で『PUNK! The Revolution of Everyday Life Nagoya|パンク!日常生活の革命 名古屋』8月26日–11月12日

パンクの実践と批評性 現代美術との関係も検討

 名古屋市港区の港まちポットラックビルで2022年8月26日~11月12日、「PUNK! The Revolution of Everyday Life Nagoya|パンク!日常生活の革命 名古屋」が開催される。

 2021年から国内5カ所を巡回し、各地で好評を博した企画。

 名古屋では、新たな展示パートを加え、会期中にキュレーターズトークや、ゲストを招いたトークイベントも開く。

 現代美術とロックから派生したパンク。一般に騒がしい音楽、派手なファッションなどのイメージが強いが、その系譜をたどると、相互扶助、積極的自由、自主管理など、他者、自己への倫理的実践の原理があることに気づく。

 助け合いや、多様性などの人間性回復、新たな社会価値の実現に向けた行動は、まちづくりの精神性にも通じる。

 本展では、さまざまな社会問題や日常生活に対するパンクの実践と批評性を捉えるとともに、現代美術との関係も掘り下げる。

概要

日 時:2022年8月26日(金)– 11月12日(土)11:00 – 19:00(入場は閉館30分前まで)
休 館:日・月・祝
場 所:港まちポットラックビル3F
入場料:無料
キュレーション:川上幸之介
企 画:Minatomachi Art Table[MAT, Nagoya]
主 催:港まちづくり協議会
協 賛:モトヤユナイテッド株式会社

展示で紹介するアーティストや活動など

カール・クラウス|Karl Kraus(オーストリア)
アルフレッド・ジャリ|Alfred Jarry(フランス)
ダダ|DADA
レトリスム|Lettrism
シチュアシオニスト・インターナショナル|Situationist International
ブラックマスク&アップ・アゲインスト・ザ・ウォール・マザーファッカー|Black Mask&Up Against the Wall Motherfucker
キング・モブ|King Mob(イギリス)
クラス|CRASS*( イギリス)
ライオット・ガール|Riot Grrrl
クィアコア|Queercore
アフロパンク|Afropunk
インドネシアン・パンク|Indonesia Punk
ミャンマー・パンク|Myanmar Punk
橋の下世界音楽祭|SOUL BEAT ASIA(愛知・豊田)

みどころ

①名古屋展で新たに、ミャンマーパンクや、「橋の下世界音楽祭」(豊田市)を紹介!

 今回は、これまで各地を巡回した映像や資料に加え、混乱するミャンマーの地で声をあげ、行動を続けるパンクス、愛知県豊田市から音楽や文化を軸に祭、農業など、暮らしに根ざした活動を広げる「橋の下世界音楽祭」を取材し紹介するパートが新たに追加される。

②トークシリーズ「希求される共同性」を実施! 

 会期中には、キュレーターズトークをはじめ、専門家やアーティストをゲストに招いたトークイベントを開催。アジア、クィア、ローカルなどをテーマに、パンクを通じて多様性と共同体について対話し、考える。

トークプログラム 
シリーズ「希求される共同性」

会場:港まちポットラックビル
入場:無料
定員:各回30名(予約不要)

vol.01「キュレーターズトーク」川上幸之介

8月26日(金)19:00-20:30
倉敷芸術科学大学准教授/EEEプロジェクト主催/本展企画者
 主なキュレーションに「1923」「The Third Entity」「ラディカルデモクラシー」「Punk! The Revolution of Everyday Life」「Bedtime for Democracy」「Reinventing the “F” word: feminism!」ほか。
 教育プロジェクトでは、ジョン・バルデッサリ、イム・ミヌク、アントン・ヴィドクル、ホー・ルイ・アン、ジェレミー・デラー、ナイーム・モハイエメンなどと協働。

vol.02「アジアのカウンターカルチャー、暴力と抵抗」居原田 遥

8月27日(土)19:00-20:30
インディペンデントキュレーター

 1991年、沖縄県生まれ。東京藝術大学大学院博士後期課程在籍。
 沖縄をはじめ、東アジア、東南アジアのアート・アクティビズムを研究・調査しながら、同地域の政治的・社会的な実態を表現するドキュメンタリー映画、アート、音楽などのイベント・展覧会・プロジェクトに取り組むキュレーターとしても活動。
 主な企画に、ドキュメンタリー映画『CONSTELLATION』(中森圭二郎監督)企画・制作(2016年)、「美しければ美しいほど」企画キュレーター(原爆の図 丸木美術館、埼玉、
2018年)、「琉球の横顔-描かれた「私」からの出発」(沖縄県立美術館・博物館、2021)企画協力、「Masking/Unmasking Death 死をマスクする/仮面を剥がす」(東京芸術大学大学美術館陳列館、2022年)企画キュレーターなど。

vol.03「Queer as Punk」菅野優香

10月7日(金)19:00-20:30
同志社大学教員

 専門分野は映画・視覚文化研究、クィア・スタディーズ。
 映像におけるジェンダーやセクシュアリティ、人種の問題に関心を寄せ、クィア・シネマやLGBTQ映画祭をテーマに、映像とアクティビズム、コミュニティの生成などの問題に取り組む。編著『クィア・シネマ・スタディーズ』晃洋書房(2021年)、共著に『クィア・スタディーズをひらく』晃洋書房 (2020年)、The Japanese Cinema Book, BFI/Bloomsbury(2020年)など。

vol.04「世界に抗う音楽とその実践-橋の下世界音楽祭と農業から」永山愛樹

10月8日(土)17:00-18:30
 1976年愛知県豊田市生まれ。
中1頃からパンクバンドを始める。99年にUKライブツアー敢行をきっかけに帰国後、東洋産パンクオーケストラ「TURTLE ISLAND」を結成、海外、国内を巡る。
 2010年頃から、ギター一本唄うたいソロ巡業開始。最近は、自身でデザイン、シルクプリントしたTshirtに加え、自作農産物加工品など行商しながら全国を唄い歩いている。
 タートルアイランドやALKDOの楽曲からソロ楽曲、アジア諸国の民謡までアコースティックギターで自由に歌う。
 2012年からレーベル「microActiont」とともに、「橋の下世界音楽祭」を主催。2016年に橋の下カルチャーセンター「橋ノ下舎」を設立運営。ローカルイベント企画、アートワーク、ソロ活動、バンド活動などなどライフワークとして、さまざまな形で表現と創造を続け、現在は、音楽以外半分農園で働き、橋ノ下農楽園なる土の上の新しいプラットホーム作りを始めている。

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文化とメディア—書くこと、伝えることについて

1980年代から、国内外で美術、演劇などを取材し、新聞文化面、専門雑誌などに記事を書いてきました。新聞や「ぴあ」などの情報誌の時代、WEBサイト、SNSの時代を生き、2002年には芸術批評誌を立ち上げ、2019年、自らWEBメディアを始めました。情報発信のみならず、文化とメディアの関係、その歴史的展開、WEBメディアの課題と可能性、メディアリテラシーなどをテーマに、このメディアを運営しています。中日新聞社では、企業や大学向けの文章講座なども担当。現在は、アート情報発信のオウンドメディアの可能性を追究するとともに、アートライティング、広報、ビジネス向けに、文章力向上ための教材、メディアの開発を目指しています。

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