報道によると、英国の演出家、ピーター・ブルックさんが2022年7月2日、フランス・パリで死去した。現代演劇の巨匠ともいえる存在。97歳。
1925年、英国ロンドン生まれ。英国のロイヤル・シェークスピア・カンパニーでシェークスピアの作品を数多く演出した。
舞台装置を極力排除した創造的な演出で知られ、演劇論「なにもない空間」は、日本を含む世界各地で翻訳され、数多くの演劇人に影響を与えた。
1970年代にパリに拠点を移し、国際的な活動を展開した。代表作は、「リア王」「テンペスト」「マハーバーラタ」など。
日本での公演も複数回ある。東京・新国立劇場で上演された2015年の「バトルフィールド」が日本最後の舞台となった。
学生時代に演劇に熱中していた筆者も、「なにもない空間」を読んだ。「バトルフィールド」の公演にも足を運んだ。