2020年6月9日の中日新聞によると、愛知県稲沢市は、同市出身の大正、昭和の洋画家、荻須高徳(1901~86年)の油彩画1点を約4000万円で購入する。 作品は、1937年の「ガラージュ」。荻須がパリで足場を固めていった時代の作品で、同年のパリ万博の美術展に出品した代表作の1つという。30号のキャンバスに自動車整備工場と働く人々の姿が描かれている。
同紙によると、2021年秋に稲沢市荻須記念美術館で開催される生誕120年記念の特別展に向け、所蔵品を充実させるのが狙い。
荻須は、現在の稲沢市井堀高見町に生まれ、愛知県立第三中(現津島高校)を経て、1921年に上京。川端画学校に入り、藤島武二に師事した。1922年に東京美術学校西洋画科に入学。 卒業後に26歳で渡仏した。生涯の大半をパリで過ごし、戦前、戦後のパリの街並みを描いた。