報道によると、美術家で、京都市立芸術大学名誉教授の野村仁さんが2023年10月3日、肺炎のため死去した。78歳。
1945年、兵庫県生まれ。1967年、京都市立美術大学卒業、1969年、京都市立美術大学専攻科彫刻専攻修了。
1960年代末から、巨大なダンボール箱が自重によって崩れていくさまや、ドライアイスが昇華する過程を写真で提示。人間の意識を超えた重力、時間を可視化する作品を制作した。
1970年、中原佑介が総コミッショナーを務めた「第10回日本国際美術展ー人間と物質」にも参加した。
関心を、物体の運動、宇宙の起源や秩序、太陽や月の運行、生命まで広げ、写真、映像や音など、さまざまなメディアで表現した。太陽エネルギーで米大陸を横断するソーラーカーのプロジェクトにも取り組んだ。
主な展覧会に、1996年「CHRONON & PROTOMORPH」(中京大学 C・スクエア, 名古屋・愛知)、2000年「野村仁-生命の起源 : 宇宙・太陽・DNA-」(水戸芸術館現代美術センター, 茨城)、2000年「New Vision Navigator-ソーラーカーによるアメリカ大陸横断記録-」(中京大学 C・スクエア, 名古屋・愛知/京都芸術センター, 京都)、2001年「野村仁-移行/反照-」(豊田市美術館, 愛知)、2009年「野村仁 変化する相―時・場・身体」(国立新美術館,東京)がある。
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