ロームシアター京都のWEBサイトによると、同劇場は2020年4月1日付で、京都を拠点とする劇団「地点」の主宰者で演出家の三浦基さんを新館長に迎える。現館長の平竹耕三さん(京都市文化市民局参事)は退任する。三浦さんは、ロームシアター京都オープニング事業のオペラ『フィデリオ』の演出を務めるなど、京都市の文化芸術の発展に寄与し、海外でも活躍している。また、愛知県芸術劇場の公演でも演出を手掛け、同劇場で地点の公演も行われている。1月にも、愛知県芸術劇場が主催するAAF戯曲賞の審査員を務めた。
三浦さんは、ロームシアター京都運営の統括責任者となり、事業企画の立案・実施を担当する。任期は2年(再任可)。同劇場を京都の文化芸術の創造・発信拠点として、京都のまち全体の発展につなげるよう期待されている。
三浦さんは1973年生まれ。利賀演出家コンクール優秀演出家賞(『かもめ』)、文化庁芸術祭新人賞、京都市芸術新人賞などを受賞。2005年に東京から京都へ活動拠点を移した。2012年には、ロンドン・グローブ座からの招聘でシェイクスピア作『コリオレイナス』を上演するなど、海外でも高く評価されている。2013年、京都市左京区に「地点」の稽古場兼アトリエ「アンダースロー」をオープン。現在は、ロシア・サンクトペテルブルクにあるボリショイ・ドラマ劇場での公演に向け、ドストエフスキーの『罪と罰』を制作している。
また、追記(2020年1月24日)として、ロームシアター京都は、地点の劇団員退職に係る団体交渉に触れ、人権尊重、共生社会実現の立場から、適切に解決されることを期待している、としている。