報道によると、2023年7月末に閉館した名古屋市千種区の名古屋シネマテークと同じ場所で、新たなミニシアター「ナゴヤキネマ・ノイ」を開設する準備が進められている。3月頃のオープンを目指している。
改装工事や機材整備のため、1000万円を目標にクラウドファンディングも始まった。詳細は「ナゴヤキネマ・ノイ」の公式サイトで。
新しい映画館では、シネマテークの最後の支配人だった永吉直之さんが支配人を務め、スタッフだった仁藤由美さん、2019年に亡くなった元支配人の平野勇治さんのパートナーで演劇評論家の安住恭子さんを含む3人が共同代表となって合同会社を設立する。
ナゴヤキネマ・ノイの「ノイ」は、ドイツ語の「新しい」を意味し、1990年の東西ドイツ統一を機に、ロベルト・ロッセリーニ『ドイツ零年』を念頭にゴダールが作った作品『新ドイツ零年』からとっている。
地元や映画関係者、ファンから、映画館再開の要請や期待が多く寄せられ、後押しされた。旧シネマテークから機材を買い取り、別の映画館として再生することになったという。
経営不振だった映画館と同じ場所でミニシアターを再出発させ、軌道に乗せるため、新しい運営方法、コスト管理へと更新する方向。
換気システムや内装、座席の改修、映写音響整備、オンライン予約システムの構築や、近い将来の新規のデジタルプロジェクター(DCP)導入などで、1000万円ほどの費用がかかる見通しで、クラウドファンディングでの資金を募る。
ロゴなどのデザインなどで、名古屋芸術大学の教員、学生に協力してもらう。
こけら落としは、東海テレビ放送製作・配給の「その鼓動に耳をあてよ」を予定している。
監督は足立拓朗さんで、『ヤクザと憲法』『さよならテレビ』の阿武野勝彦さんと圡方宏史さんがプロデュース。救急車の受け入れ台数が年間1万台と愛知県内随一の名古屋掖済会のER(救命救急センター)の「断らない救急」の現場をとらえたドキュメンタリーである。