猫が人だったら、人が猫だったら。
猫を人間のように擬人化して描いた浮世絵師の歌川国芳(1798〜1861年)を中心に、江戸時代のユニークな表現を集めて紹介する特別展「もしも猫展」が2022年7月2日~8月21日、名古屋市博物館で開催される。
本展は、写真撮影OK(一部の作品を除く。フラッシュや動画は禁止)。
展覧会概要
会 期:2022年7月2日(土)~8月21日(日)
休 館 日:7月4、11、19、25、26日、8月1、8日
開館時間:9時30分~17時(入場は16時30分まで)
主 催:名古屋市博物館、中京テレビ放送
観覧料
通常料金
一般 | 高校・大学生 | 小・中学生 |
1,600円(1,400円) | 1,000円(800円) | 500円(300円) |
※( )内は前売および20名以上の団体料金。
※前売券販売は7月1日(金)まで。
※高大生・中学生は学生証等を提示。
※チケットは名古屋市博物館、チケットぴあ(Pコード=686-041)、ローソンチケット(Lコード=45227)、セブンチケット(セブンコード094-573)、イープラス、Boo-Wooチケットなどで販売。
※名古屋市交通局の一日乗車券・ドニチエコきっぷを利用して来館した人は当日料金より100円割引。
※身体等に障害のある人は手帳、難病患者の人は受給者証を提示すると、本人と介護者2名まで当日料金の半額になる。
3館前売セット券
本展と同時期に名古屋市で開催される2つの展覧会《名古屋市科学館「特別展 宝石~地球がうみだすキセキ~」(7月9日~9月19日)、名古屋市美術館「ボテロ展 ふくよかな魔法」(7月16日~9月25日)》を鑑賞できる前売セット券がある(枚数限定)。
前売価格合計4,600円が3,700円となる。購入はローソンチケット(Lコード=45368)またはセブンチケット(セブンコード094-573)で。
相互割引
下記の各展覧会観覧券(半券可)の提示で、特別展「もしも猫展」の当日料金が100円引きとなる。同様に「もしも猫展」の観覧券(半券可)で下記の各展覧会の当日料金が100円引き。いずれも、1枚につき1名のみ有効で、他の割引制度との併用はできない。
特別展 宝石~地球がうみだすキセキ~
2022年7月9日(土曜)~9月19日(月曜・祝日) 名古屋市科学館
ボテロ展 ふくよかな魔法
2022年7月16日(土曜)~9月25日(日曜) 名古屋市美術館
展示構成(公式サイトより)
第1章)くらべてみる
擬人化表現はパロディの一種だが、今では、江戸時代の人々が味わった楽しさが分かりにくくなっている。
そこで、まず、擬人化して描いた作品と元となったイメージを具体的に見比べ、擬人化表現の魅力を再発見する。
第2章)擬人化の効能
室町時代から江戸初期にかけて、人間以外のものが主役となる「異類物」が創作された。ここでは、「異類物」の系譜をひく御伽草子や幕末の風刺画など、江戸時代から明治にかけての擬人化表現の歴史を概観する。
歌川国芳の滑稽な戯画も見逃せない。
第3章)おこまものがたり
天保13(1842)年、雌猫 “おこま” が主人公の合巻『朧月猫の草紙』(山東京山作、歌川国芳画)が刊行され、シリーズ化されるほどの人気を得た。
本展では、異類の婚礼儀礼をつづった「嫁入物」の流れのなかに『朧月猫の草紙』を位置づけ、さらに後世へ与えた影響として、おもちゃ絵への展開をみる。
京山、国芳という大の猫好きコンビによって、江戸時代のさまざまなイメージが巧みに織り込まれた “おこま” ちゃんの、波乱万丈の人生ならぬ “猫生” が楽しめる。
第4章)人、猫になる
天保12(1841)年頃、歌川国芳は「猫の百面相」なる団扇絵を制作する。猫を人間らしいしぐさで描くばかりでなく、実在する歌舞伎役者を猫に仕立てるという趣向は、国芳ならではの新機軸だった。
これによって、役者戯画の幅が大きく広がった。
【特集】おしゃべりな顔、百面相
思わずセリフを付けたくなるぐらい表情が豊かである国芳作品。天保11(1840)年頃から、国芳は、さまざまな状況下に置かれた人間の表情をとらえた絵「百面相」を集中的に発表している。
「こんな人、いるよなあ。」「これは、もしかしてあのシチュエーション?」と、時代を超えて共感できる面白さに溢れている。
第5章)国芳のまなざし
対象物をいかに観察し、描くか。アイデアをどのように膨らませるか。展覧会の最後に、浮世絵師、歌川国芳のあふれる才と魅力を存分に堪能する。
関連イベント
記念講演会「国芳、猫を描く」
日時:7月16日(土)13時30分(開場は13時00分)
会場:地下1階 講堂
講師:名古屋市博物館学芸員 津田卓子
定員:先着110名(事前申し込み)
料金:無料(ただし本展観覧券の半券が必要)
※名古屋市電子申請サービスから申し込む。