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「知っておきたい三重県の江戸絵画」三重県立美術館で2024年10月12日-12月1日に開催

個性的な曾我蕭白、月僊、増山雪斎を紹介

 「知っておきたい三重県の江戸絵画」が2024年10月12日~12月1日、三重県立美術館で開催される。江戸時代の三重県が輩出した個性的な画家3人が紹介される。

 ひときわ強烈な個性を放つ奇想の絵師・ 曾我蕭白そがしょうはく (1730~1781年)、貧民救済のために絵筆をとった画僧・月僊げっせん(1741~1809年)、芸術と友情を重んじたお殿様・増山雪斎ましやませっさい(1754~1819年)。

 絵を描く立場も画風も三者三様。共通するのは、三重県の地で絵画を制作したこと、そして強い信念。彼らは世間から常識外れといわれようとも、独自の道を突き進んだ。

 本展では、同館の所蔵する蕭白と月僊の作品に、国内随一の雪斎コレクションを交え、三重県の江戸絵画の多彩な群像を紹介する。

開催概要

会  期:2024年10月12日(土)~12月1日(日)
開館時間:午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
会  場:企画展示室第 1 室-第 3 室
休 館 日:月曜日(ただし10月14日、11月4日は開館)、10月15日(火)、11月5日(火)
主  催:三重県立美術館、朝日新聞社
助  成:芸術文化振興基金、公益財団法人三重県立美術館協力会
観 覧 料:一般 700(600) 円 学生500(400)円 高校生以下無料
    「没後20年 柳原義達展」とのセット券[当日のみ]
     一般1,000円 学生 800 円
※()内は前売および20名以上の団体割引料金
※この料金で、2階常設展示室「美術館のコレクション」も見ることができる。
※生徒・学生は生徒手帳・学生証等を提示。
※障害者手帳等(アプリも含む)のある人が観覧する場合、付き添いの1名も観覧無料。
※県内学校(小・中・高・特支)等が来館する場合、引率者も観覧無料(要申請)。
※毎月第3日曜の「家庭の日」(10月20日、11月17日)は団体割引料金で見ることができる。
※2024年12月2日(月)から2025年3月下旬までは施設改修工事のため休館。 2025年度以降の再開館の予定にいてはウェブサイトで告知する。

江戸時代の三重県を代表する画家3名を紹介!

曾我蕭白
 奇想の絵師、無頼の画家などと呼ばれ、近年、人気が高い。京都の裕福な商家に生まれるが、10代で両親を失い、全国を遊歴しながら画家として身をたてる。
 伊勢(三重県)にも幾度か滞在し、現地に多くの作品を残す。伝統的流派に属さず、独自の表現を追求。一方で、伝統的な水墨技法、画題をよく学んでおり、極めて高い水墨の技術をもつ。
月僊
 本業は僧侶(伊勢寂照寺住職)。江戸や京都など都会での修業のかたわら、絵を学び、新来の中国文化から影響を受けた流行の絵画を学び、独自の画風を確立。
 地元では、絵を売った財によって寺の再興や貧民救済に取り組んだ人物として、つとに尊敬される人物である。
増山雪斎
 本業はお殿様(伊勢長島藩藩主)。 藩学の振興につとめるとともに、自らも芸術活動(詩書画)を行い、とくに画家として名高い。
 画技は基本的に独学である。好きなもの(中国文化、昆虫)を自由に描いた という点が魅力。研究熱心な性格のため 、その腕前は玄人はだしともいわれる。

増山雪斎の幻の肖像画、89年ぶりの公開!
 1935年に大阪城天守閣で展示されて以来、長らく行方不明となっていた文煕筆《増山雪斎像》を公開する。

関連イベント

※手話通訳・要約筆記、その他支援を希望の方は、2週間前までに相談を。

連続レクチャー(申込不要・参加無料)
 近年、曾我蕭白、増山雪斎、月僊の展覧会を企画した学芸員がそれぞれの“推し”画家について語る。
1.「曾我蕭白」
講師:由良濯(愛知県美術館学芸員)
日時:10月20日(日)14時~(約60分)
2.「増山雪斎」
講師:村上敬(三重県立美術館学芸員)
日時:11月3日(日)14時~(約60分)
3.「月僊」
講師:横尾拓真(名古屋市博物館学芸員)
日時:11月17日(日)14時~(約60分)

会場:三重県立美術館講堂
定員:各回150名 当日先着順(13時30分に開場)

ギャラリートーク「雪斎侯に御目見」(申込不要・要観覧券)
 本展の目玉である《増山雪斎像》を中心に解説する。
講師:村上敬(三重県立美術館学芸員)
日時:10月19日[土]、11月30日[土]各回とも14時~(約20分)
会場:三重県立美術館企画展示室

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文化とメディア—書くこと、伝えることについて

1980年代から、国内外で美術、演劇などを取材し、新聞文化面、専門雑誌などに記事を書いてきました。新聞や「ぴあ」などの情報誌の時代、WEBサイト、SNSの時代を生き、2002年には芸術批評誌を立ち上げ、2019年、自らWEBメディアを始めました。情報発信のみならず、文化とメディアの関係、その歴史的展開、WEBメディアの課題と可能性、メディアリテラシーなどをテーマに、このメディアを運営しています。中日新聞社では、企業や大学向けの文章講座なども担当。現在は、アート情報発信のオウンドメディアの可能性を追究するとともに、アートライティング、広報、ビジネス向けに、文章力向上ための教材、メディアの開発を目指しています。

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