YEBISU ART LABO(名古屋) 2022年12月16〜25日、2023年1月20日~2月19日
アラキドン、大杉好弘、大野瑠菜、小野絢乃、設楽陸、鈴木雅明、鈴木優作、東内咲貴、はっとりこうへい、前橋瞳、前川宗睦、丸山ナオト、三毛あんり、YOUDATE
タイトルはメタ・フェイス。フェイスに「超」「高次」などの意味を持つ「メタ」が付いている。現代の顔を巡る表現の多様性をテーマに若手14人が出品している。
アラキドン
アラキドンさんは1996年、大阪生まれ。2019年、京都精華大学芸術学部造形学科日本画コース卒業。極度に変形させた顔を描いている。空気のように緩く、ユーモラスなイメージ。悲哀とともに愚直さを感じさせる存在感である。
大杉好弘
大杉好弘さんは1984年、愛知県生まれ。2010年、愛知県立芸術大学大学院油画・版画領域修了。普段はオブジェのある生活空間を多く描いている。今回は、サングラスをかけた人物がモチーフ。淡い色調で、リアリティとイメージの不確かさの間にある雰囲気を出している。
大野瑠菜
大野瑠菜さんは2000年、岐阜市生まれ。愛知県立芸術大美術学部美術科油画専攻在籍。闇夜に紛れた猫、絵画空間に現れては消える、顔の隠れた自画像を描いている。具体的な実感を起点に想像的要素を加えている。
小野絢乃
小野絢乃さんは2000年、愛知県生まれ。愛知県立芸術大学美術学部日本画専攻在籍。2022年7月の「BLACK TICKET 2022」では、漫画的なテイストの絵画を出品していた。今回は、石をモチーフにした陶のオブジェである。
設楽陸
設楽陸さんは1985年、愛知県生まれ。名古屋造形芸術大学卒業。幼い頃の妄想的な世界と現実の光景で混成された絵画空間である。最近は、リアルなスタジオとVRのスタジオを行き来して制作。ゲーム的世界観と内なる物語をテーマに現実と仮想を融合させている。
鈴木雅明
鈴木雅明さんは1981年、愛知県生まれ。名古屋造形芸術大学、愛知県立芸術大学大学院で学んだ。人工的な光と闇、物と物が溶け合う夜景を描いている。日常空間でありながら、見慣れた風景や意味、解釈から解放された異世界。そこに作家本人の分身がたたずんでいる。
鈴木優作
鈴木優作さんは1991年、愛知県出身。名古屋造形大学陶芸コース卒業。小さな輪が絡み合ったような模様で覆われたユニークな異形のオブジェである。表情がとても豊か。かわいく憎めない存在には、虚像と実像が混じり合っている。
東内咲貴
東内咲貴さんは1993年、広島生まれ。京都市立芸大を卒業後、愛知県立芸術大学博士前期課程油画版画領域を修了。画家の故・設楽知昭さんが指導した最後の学生の1人。自作の絵を現実空間に展示して撮影し、その入れ子構造のイメージをUVインクジェット印刷している。
はっとりこうへい
はっとりこうへいさんは1978年、東京生まれ。2007年、武蔵野美術大学大学院彫刻コース修了。クスノキなどの木材を彫り、表面に何層にも絵具を塗る。さらに彫ることによって、複雑な色彩のポップな彫刻をつくっている。東京都青梅市が拠点。
前橋瞳
前橋瞳さんは1989年、愛知県生まれ。愛知県立芸術大学美術研究科(博士前期)油画・版画領域修了。自分の写真を基にCGで加工・合成した作品である。現実と虚構、主観と客観、具象と抽象、存在と非在のあわいに感情が現れてくる。
前川宗睦
前川宗睦さんは1986年、愛知県生まれ。名古屋芸術大学大学院修了。絵画を、ホワイトキューブという展示の制度や矩形のフレームなどの形式性から離れ、ある種エキセントリックな方法で提示している。今回は、屋外で、身体を絡めて展示した「絵画」の映像である。
丸山ナオト
丸山ナオトさんは1984年、北海道生まれ。名古屋造形大学日本画コース卒業。 ユニークなキャラクターが登場するおかしみのある作品、おおらかに塗られた色面に目と口を付けただけの脱力系の作品など、多様なイメージが展開している。
三毛あんり
三毛あんりさんは1990年、東京都生まれ。多摩美術大学日本画専攻卒業、同大学院修士課程修了。グロテスクな異形としての自画像を日本画の画材で描いている。今回は、体から切り離されたお面のような顔である。