2020年12月11日の読売新聞(WEB)、映画.comなどによると、独特の作風で「鬼才」といわれた韓国の映画監督、キム・ギドクさんが2020年12月11日、亡くなった。ラトビアに滞在中、新型コロナウイルス感染症による合併症で死去したと、韓国メディアが伝えている。
「嘆きのピエタ」が2012年のベネチア国際映画祭で最高賞の金獅子賞を受賞した。
キム監督は11月20日からラトビアに入国していた。12月に入って以降、新型コロナウイルス感染症の症状が出て、入院。その後、病状が悪化した。
1996年に「ワニ」で監督デビュー。2000年の「魚と寝る女」で注目された。極限的な物語によって、人間の本質をあぶり出し、「鬼才」と呼ばれた。
2004年の「サマリア」がベルリン国際映画祭の銀熊賞(監督賞)、2004年の「うつせみ」がベネチア映画祭の銀獅子賞(同)を受けるなど、国際的に評価された。
リアリティーを高めるため、過激な描写、演出を追求したことから、トラブルも続出したと伝えられている。
南北分断をテーマにした「The NET 網に囚われた男」(2016年)など、社会的状況を背景にした作品にも挑んだ。近年は、東京電力福島第一原発事故を題材にした「STOP」が話題になった。