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葛飾北斎展 2024年-2025年開催

2023年-2024年の葛飾北斎展

《藤澤浮世絵館(神奈川県藤沢市)》

企画展「北斎と門弟たちの藤沢・江の島」 2023年12月26日~2024年2月25日

MOA美術館

☆北斎「冨嶽三十六景」× Digital Remix 2024年4月19日〜5月21日

 葛飾北斎の「冨嶽三十六景」は、富士の威容を示すほか、富士周辺のさまざまな場所で、生き生きと働く庶民の姿を描いた風景版画シリーズの金字塔。その独創的な構図は、クロード・モネやポール・セザンヌの作品にインスピレーションをもたらすなど、世界的な影響の大きさが知られている。特に「神奈川沖波裏」は「the Great Wave」として欧米で知られ、フランスの作曲家クロード・ドビュッシーが作曲した管弦楽曲『海』初版の表紙デザインには、波の部分が用いられている。本展では、「神奈川沖波裏」や「赤富士」として知られる「凱風快晴」を高精細デジタル画像として撮影し、スタッフの技術により、オリジナル・フィルム・プロジェクションとしてリミックス(再構成)する。その他、作品が描かれた地点の現在の風景を撮影・展示し、再構成による新たな魅力を発信。刊行から190年を経過してもなお色褪せない「富嶽三十六景」の魅力を、デジタル・リミックスによる新感覚で楽しめる。

《大阪・中之島香雪美術館

特別展「北斎と広重 冨嶽三十六景への挑戦 江戸東京博物館コレクションより 」 2024年4月13日~5月26日

《大阪浮世絵美術館

葛飾北斎 吉田博 歌川広重 浮世絵が語る日本の名山 2024年7月23日~2025年2月16日

 日本のみならず世界的に評価の高い「葛飾北斎」、新版画を代表する画家「吉田博」、風景画で爆発的な人気を誇る「歌川広重」 この三人の絵師を主軸に、日本を象徴する山“富士山”や、関西・東海道の山々が描かれた浮世絵版画58点を展示する。

奈良・大和文華館

☆特別展 レスコヴィッチコレクションの摺物―パリから来た北斎・広重・北渓・岳亭― 2024年7月9日~ 9月1日

 江戸時代の版画のうち、販売用ではない、特別な注文によって制作された作品が摺物(すりもの)。摺物は主として浮世絵師によって描かれ、数十、数百部しか作られなかったため、伝存するものが少なく、展示されることも多くはない。しかし、特注品であるため、金銀や雲母を使った豪華なもの、彫摺に手間をかけたもの、特殊なテーマのもの、注文者の私的な事情や趣向がうかがえるものなど、売品にはない魅力をもつものも少なくない。この特別展は、パリ在住のジョルジュ・レスコヴィッチ氏の数百点に及ぶ摺物コレクションから、269点を選んで、前期・後期に分けて展示するもの。展示品の大半は、全盛期ともいえる19世紀前半の江戸の摺物で、北斎やその門人の北渓・岳亭をはじめ、広重・英泉・国貞などの稀品を並べ、摺物文化のエッセンスを提示する。

大分県立美術館

北斎と広重 冨嶽三十六景への挑戦  江戸東京博物館コレクションより 2024年7月26日~9月8日

 日本を代表する浮世絵の名作、葛飾北斎の「冨嶽三十六景」は、青を使った鮮烈な色彩と大胆な構図で人々に強い衝撃を与えた。この時、北斎は70歳を越えていたが、長い画業の中で不断の努力を重ねていた。一方の歌川広重はこの時30歳代後半。風景画を描くもヒット作のない一介の浮世絵師にすぎなかった。北斎の大ヒットの陰で、広重はどのように自らの画風を打ち立てていったのか。これまでも北斎と広重の富士シリーズを展示する展覧会は開催されてきたが、本展はより踏み込んだ解釈により、風景画で双璧をなす北斎と広重の挑戦をストーリー展開で浮き彫りにする試み。江戸東京博物館の貴重なコレクションを通して、二人の浮世絵師のあくなき挑戦の数々を名品とともに紹介する。

信州小布施 北斎館(長野県小布施町)》

いざ、勝負! 2024年1月20日~3月31日

 北斎作品の中にはさまざまな゛勝負”を描いた作品が数多くある。勝負といえば江戸で人気だった相撲はその代表格だが、人と人との争いごとや、人間VS動物、人間VS妖怪、人間VS大自然はもちろん、自分自身との戦いも立派な勝負事。くだらない喧嘩から真剣な取っ組み合いまでさまざまな勝負が面白い!さあ、あなたはどう勝敗をつける!? この展覧会は「勝負」をテーマに描かれた北斎作品を紹介。浮世絵には様々な題材の作品があるが、その中でも勝負事は人気の高いテーマといえるだろう。英雄たちによる歴史的な一戦や戦闘シーン、不気味な妖怪と人間の対決、動物たちの知恵合戦、大自然の脅威と対峙する物語の主人公たち。一枚の浮世絵の中で繰り広げられる様々な「勝負」は、見るものを絵の中に引き込むような臨場感を持ち合わせている。

北斎と感情 2024年4月6日~6月9日

 喜劇でも悲劇でも、登場人物の感情の起伏は、物語の大切な要素の一つ。読本と呼ばれる長編小説のために描かれた北斎の挿絵にも、様々な感情が描かれている。本展では、版本挿絵を中心に、北斎の感情表現に焦点を当てる。表情や仕草で登場人物の深い悲しみや、あふれるような喜びをいきいきと表現した北斎の挿絵を楽しめる。

新紙幣発行記念 北斎進化論 2024年6月15日~8月18日

 今夏、新たに発行される千円札に「富嶽三十六景 神奈川沖浪裏」のデザインが採用される。本作は、葛飾北斎の代表作として知られているが、その背景には北斎の様々な画法を学ぼうとする探究心、己の絵を発展されようとする向上心があった。本展では、北斎70年の画業を回顧しつつ、進化を目指す絵師北斎の姿に迫る。

北斎の植物図鑑 2024年9月4日~11月10日

 桜・朝顔・菊など、四季を彩る様々な植物たち。北斎が描いた植物の絵は、線一本で描いたような単純なものから細かく線を重ねた繊細なものまで作品によって異なる。本展では、北斎の植物の絵が展示室を埋め尽くし、そうした筆づかいの違いを図鑑を眺めるように展示。花の町・小布施で、緑豊かな植物の世界を楽しめる。

《東京・すみだ北斎美術館

北斎サムライ画伝 2023年12月14日〜2024年2月25日

 サムライは、江戸時代に生きた北斎にとって身近な存在だった。本展では、源頼朝や徳川家康など名の知れたサムライだけでなく、北斎と門人たちの目に映った江戸市中に暮らす太平の世のサムライを描いた作品も展示。また、実際にあった戦いや物語の中の戦う場面を描いた作品も見ることができる。江戸時代の人々が抱いていたサムライのイメージにふれるとともに、北斎たちによるサムライの姿を堪能できる。さらに、刀や鑓といった戦いの道具を取り上げた作品も紹介。刀剣博物館所蔵の「太刀 銘 信房作」(重要文化財)なども展観する。刀剣そのものと描かれた刀剣を見比べて、イメージをふくらませながら北斎の表現力を楽しむことができる。

歌舞音曲鑑 北斎と楽しむ江戸の芸能 2024年3月19日〜5月26日

 代表作「冨嶽三十六景」シリーズを発表する約50年前、19歳の葛飾北斎は、勝川春章に入門し、浮世絵師としての活動を始めた。デビュー当時に発表した歌舞伎の役者を描いた錦絵は、残っている数が少なく貴重な作品群である。また、北斎は様々な芸能のお披露目会の招待状として作られたという摺物も多く手がけているが、絵と文字情報がともに完全な形で残されている作品は多くない。このほか、芸能にまつわる画題としては、さまざまな踊りを描いた作品もある。雀踊りや悪玉踊りといったユニークな踊りを描いた作品からは、人間の身体の動きを捉える北斎の確かな筆致がうかがえる。当館初展示の作品も多く展観。北斎の多様な画業を楽しめる。

北斎 グレートウェーブ・インパクト ―神奈川沖浪裏の誕生と軌跡― 2024年6月18日〜8月25日

2024年-2025年の葛飾北斎展

信州小布施 北斎館(長野県小布施町)》

怪力の魅力 2024年11月16日~2025年1月19日

 猛獣を組み伏せ、鉄の門を押し破る。超人的な力を持った登場人物たちは古今東西の物語に登場する。北斎が挿絵を手掛けた読本も例外ではなく、力持ち達がその驚くべき怪力を発揮している。本展では、北斎館のコレクションの中から選りすぐりの怪力達が集結!パワフルな物語とその表現の魅力に迫る。

インフルエンサー 北斎 2025年1月25日~4月6日

 デザイナーでもあった北斎の作品は、多くのものに影響を与えながら時を超えて現代でも活き活きと輝いている。『新形小紋帖』や『今様櫛キセル雛形』などの北斎が手がけた江戸時代のデザイン集を中心に、伝統文化を受け継ぐ京都の西陣織や、染物の技術で北斎作品を表現した、着物や反物の作品も紹介する。

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文化とメディア—書くこと、伝えることについて

1980年代から、国内外で美術、演劇などを取材し、新聞文化面、専門雑誌などに記事を書いてきました。新聞や「ぴあ」などの情報誌の時代、WEBサイト、SNSの時代を生き、2002年には芸術批評誌を立ち上げ、2019年、自らWEBメディアを始めました。情報発信のみならず、文化とメディアの関係、その歴史的展開、WEBメディアの課題と可能性、メディアリテラシーなどをテーマに、このメディアを運営しています。中日新聞社では、企業や大学向けの文章講座なども担当。現在は、アート情報発信のオウンドメディアの可能性を追究するとともに、アートライティング、広報、ビジネス向けに、文章力向上ための教材、メディアの開発を目指しています。

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