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「人間国宝 加藤孝造 追悼展」岐阜県現代陶芸美術館で2024年11月30日-2025年3月16日に開催

人間国宝・加藤孝造の全貌を紹介

 岐阜県現代陶芸美術館で2024年11月30日〜2025年3月16日、「人間国宝 加藤孝造 追悼展」が開催される。

 加藤孝造(1935-2023年)は現在の岐阜県瑞浪市に生まれ、初め画家を志すものの、勤務する岐阜県陶磁器試験場(現・岐阜県セラミックス研究所)の場長だった五代加藤幸兵衛の助言に従い、陶芸の道へと転向する。

《瀬戸黒茶盌》 2013年頃 岐阜県現代陶芸美術館蔵

 さらに、荒川豊蔵との出会いを経て独立。可児市の平柴谷に穴窯を築いて瀬戸黒や志野、黄瀬戸など美濃桃山陶を追求した。

 なかでも瀬戸黒は、焼成中の窯から引き出し、急冷させることで漆黒の肌を生じさせるもので、この技法により 2010年には重要無形文化財「瀬戸黒」の保持者に認定された。

 18歳で日展入選の快挙を成し遂げた油彩画から、試験場時代の作品、独立後の穴窯で焼成した瀬戸黒や志野、こうした制作と並行して描かれた水墨画なども併せて展示。その全貌を紹介する。

《瀬戸黒茶盌》 2018年 可児市蔵

開催概要

会  場:岐阜県現代陶芸美術館 ギャラリーⅠ
会  期:2024年11月30日(土)~2025年3月16日(日)
休 館 日:月曜日(ただし1月13日、2月24日は開館)、12月29日~1月3日、1月14日、2月25日
開館時間:10:00~18:00(入館は17:30まで)
主  催:岐阜県現代陶芸美術館
共  催:中日新聞社、CBCテレビ、CBCラジオ
協  賛:加藤智子氏
特別協力:丸沼芸術の森
観 覧 料:一般 1,000 円[900 円]、大学生 800 円[700 円]

*高校生以下無料
*[ ]内は 20 名以上の団体料金
*以下の手帳をお持ちの方および付き添いの方1名まで無料
身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳、特定医療費(指定難病)受給者証
*国際陶磁器フェスティバル美濃ʼ 24 7館入場セット券の特別招待券「人間国宝 加藤孝造 追悼展」未使用につき 1 名観覧

《志野練込扁壺》 1993年 丸沼芸術の森蔵

《黄瀬戸扁壺》 2001年頃 個人蔵

見どころ

最初期から最晩年まで、あらゆる作品を紹介
 中学生のころに初めて描いた油彩画から、遺作として日本伝統工芸展に出品された《瀬戸黒茶盌》まで、加藤孝造の制作を約150点の作品によって余すところなく紹介する。
瀬戸黒茶盌を堪能する
 加藤孝造の瀬戸黒茶碗は、その姿や形が様々。瀬戸黒の重要無形文化財保持者(人間国宝)による至高の茶碗を間近で見比べてみよう。
やきもの以外の作品にも
 瀬戸黒の人間国宝として知られる加藤孝造だが、初めは画家を目指して油彩画を、後に中国旅行がきっかけとなって、晩年まで水墨画(墨彩画)を描いた。陶芸以外の作品も多く出品される。

《鉄釉壺》 1968年 丸沼芸術の森蔵

《孤望千里》 2001年 個人蔵

関連イベント

呈茶と語りで加藤孝造を偲ぶ
加藤孝造の茶碗による呈茶と、最も身近に接していた内弟子の語り

日時2024年12月21日(土) 13:30-
会場セラミックパークMINO 茶室
講師堀 俊朗 氏(陶芸家)
席主髙木宗代 氏(裏千家)
定員30名
参加費500円

要事前申込(フォーム)[ 受付開始:11月22日(金)10:00〜 ]

うるわしうるし継、いろいろ色漆仕上げ体験
良く知られる金継ぎではなく、錫(スズ)粉を蒔く、あるいは色漆を塗って漆継の最終工程を体験。割れていない器等を持参。

日時2025年 1月19日(日)14:00-
会場岐阜県現代陶芸美術館 【プロジェクトルーム】
講師加藤豊子 氏(陶磁器ガラス等の修復士)
対象小学5年生以上(小中学生は要保護者同伴)
定員20名
参加費500円

要事前申込(フォーム)[ 受付開始:12月20日(金)10:00〜 ]

新・まちなかの加藤孝造展
多治見市内にある加藤孝造作の陶壁やゆかりの地を担当学芸員とともに歩いて巡る。2009年に続く第2弾。

日時2024年 12月7日(土)13:30- (2時間程度)
集合場所多治見市役所本庁舎前(多治見市日ノ出町2-15)*多治見市役所駅北庁舎ではない
定員20名
参加費無料

要事前申込(フォーム)[受付開始 11月8日(金)10:00~ ]
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ギャラリートーク
当館学芸員による展示解説

日時2024年12月15日(日)、2025年1月5日(日)、2月9日(日)各日 14:00-
会場岐阜県現代陶芸美術館 ギャラリーⅠ
参加費無料、要観覧券(高校生以下は無料)

事前申込不要、要観覧券

同時開催

MoMCA グローイング・プロジェクト  光が創る色 ⇄ 色が創る光  高校生とつくる居心地のよい場所/コレクション・ハイライト

会期:2024年11月30日 (土)〜 2025年4月13日(日)
*会期中展示替がある。
前期:11月30日(土)〜 2月2日(日) 後期:2月4日(火)〜 4月13日(日)
会場:岐阜県現代陶芸美術館 ギャラリーⅡ

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文化とメディア—書くこと、伝えることについて

1980年代から、国内外で美術、演劇などを取材し、新聞文化面、専門雑誌などに記事を書いてきました。新聞や「ぴあ」などの情報誌の時代、WEBサイト、SNSの時代を生き、2002年には芸術批評誌を立ち上げ、2019年、自らWEBメディアを始めました。情報発信のみならず、文化とメディアの関係、その歴史的展開、WEBメディアの課題と可能性、メディアリテラシーなどをテーマに、このメディアを運営しています。中日新聞社では、企業や大学向けの文章講座なども担当。現在は、アート情報発信のオウンドメディアの可能性を追究するとともに、アートライティング、広報、ビジネス向けに、文章力向上ための教材、メディアの開発を目指しています。

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