イメージフォーラム・フェス2020
最先端の映像表現の祭典「イメージフォーラム・フェスティバル2020」(イメージフォーラム主催、愛知県美術館共催)が2020年11月21〜23日、名古屋・栄の愛知芸術文化センター12階アートスペースA、EFで開かれる。今年で34回目。
テーマは、“オン・スクリーン”上映について。
メディア環境の急激な変化にコロナ禍が加わった状況下で、上映する行為、シネマというシステムそのものを考察した。
東京会場で、全回満席となったケリー・ライカート監督作品「ミークス・カットオフ」など、厳選した11プログラムを上映する。
1回券一般1200円、学生800円(当日券のみ)。インスタレーション作品は、無料で鑑賞できる。
プログラム
※各プログラムは、公式サイトの作品説明にリンクしています。
特集上映など(5プログラム)
G3 「スクリーニング・コレクティブ新世代:“グッチーズ・フリースクール”3」
ケリー・ライカート監督作品「ミークス・カットオフ」を上映する。1作品103分。
個人レーベルのインディペンデント・オルガナイザーによる今見たい作品、上映すべき作品を特集する試みの1つ。東京で人気を呼んだプログラムで、今回の目玉となっている。
H1 マリー・ロジェ特集:マリーのワンダーランド1
3つのマリー・ロジェ特集のうちの1つ。「トニー・コンラッド:ドリーミニマリスト」「フェリックス・イン・ワンダーランド」の2作品74分。
I ペーター・チェルカススキー:暗室からやって来た映画作品たち
ファウンド・フッテージ映画の巨匠ペーター・チェルカススキーのフィルム作品傑作選。7作品86分。
LIVE3 オン・スクリーン:LIVE3 村上賢司
村上賢司監督による作品「後ろに振り向け!」(8ミリ/45分/2017年)の上映ライブ。
L3 鈴木志郎康 特集3
4つある鈴木志郎康特集の1つ。「日没の印象」と並ぶ代表作「15日間」(16ミリ/90分/1980年)を上映する。毎日のできごとを15日間にわたってカメラに向かって語るという形式の日記映画。
公募部門「東アジア・エクスペリメンタル・コンペティション」(6プログラム)
6プログラムは、公募部門「東アジア・エクスペリメンタル・コンペティション」。日本、中国、香港、台湾、韓国の東アジア地域を対象とし、昨年を上回る462件の応募作から、ドキュメンタリー、アニメーション、実験映画など、多種多様な東アジアの今を映し出す25作品がノミネートされた。
A 東アジア・エクスペリメンタル・コンペティション1
優秀賞のマー・ランホア「盗賊にも仁義あり」(中国)など5作品83分。
B 東アジア・エクスペリメンタル・コンペティション2
林勇気×京都大学iPS細胞研究所(CiRA)「細胞とガラス」(日本)など4作品86分。
C 東アジア・エクスペリメンタル・コンペティション3
大賞の磯部真也「13」(日本)など5作品80分。
D 東アジア・エクスペリメンタル・コンペティション4
「赤い玉がない!」(日本)など5作品78分。
E 東アジア・エクスペリメンタル・コンペティション5
優秀賞のタン・ハン「ピンク・マオ」(中国)、優秀賞のKURiO「I AM NOT HERE」(日本)など5作品78分。
F 東アジア・エクスペリメンタル・コンペティション6
寺山修司賞のキム・ドンリョン + パク・キョンテ「妊娠した木とトッケビ」(韓国)1作品115分。
インスタレーション
Mは、マーチ(行進)のM
伊藤隆介/ミクストメディア、プロジェクター/2020(日本)
ミニチュアと映像装置を組み合わせたインスタレーション作品を多数制作している伊藤隆介の新作。フリッツ・ラングの『メトロポリス』へのオマージュで、映画の黎明期に製作された映像装置のひとつ「キノーラ」と小型カメラを組み合わせている。『メトロポリス』に登場する女性ロボット「マリア」の行進に、テクノロジーと近代史に対する作者のユーモアを含んだ批評精神がキノーラの映像とともに重なっていく。
協力:苫小牧市美術博物館