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「阪神・淡路大震災30年 大ゴッホ展―夜のカフェテラス」神戸市立博物館で2025年9月20日-2026年2月1日に開催 

  • 2024年7月31日
  • 2024年7月31日
  • 美術

《夜のカフェテラス(フォルム広場)》1888年9月、油彩・カンヴァス、80.7×65.3cm クレラー=ミュラー美術館
©Collection Kröller-Müller Museum, Otterlo, the Netherlands. Photography by Rik Klein Gotink

オランダのクレラー=ミュラー美術館所蔵のゴッホの優品約60点など

 兵庫・神戸市立博物館で2025年9月20日~2026年2月1日、「阪神・淡路大震災30年 大ゴッホ展―夜のカフェテラス」が開催される。

 フィンセント・ファン・ゴッホ(1853-1890年)のコレクションで世界的に有名なオランダのクレラー=ミュラー美術館が所蔵するファン・ゴッホの優品約60点などからなる展覧会。

 ファン・ゴッホの名作《夜のカフェテラス》(1888年・油彩)が、2005年以来、約20年ぶりに来日する。

《自画像》1887年4月-6月、油彩・厚紙、32.4×24cm クレラー=ミュラー美術館
©Collection Kröller-Müller Museum, Otterlo, the Netherlands. Photography by Rik Klein Gotink

 ファン・ゴッホの画家としての前半生、初期のオランダ在住時代から、傑作《夜のカフェテラス》に代表されるアルル在住時代までの約60点の作品を、モネやルノワールなど、同時代の印象派の作品とともに展示する予定。

 また、本展覧会開幕から2年後の2027年に、ファン・ゴッホの名作《アルルの跳ね橋》(1888年・油彩)を含む展覧会の神戸開催に向け、計画が進んでいる。

作品《夜のカフェテラス(フォルム広場)》

 《夜のカフェテラス(フォルム広場)》は、アルル在住時代のファン・ゴッホを代表する傑作。 基調となっているのは、夜空の青色と、カフェの黄色い灯りで、その鮮やかな対比によって、活気と希望にあふれる夜の街角が描かれている。

《夜のカフェテラス(フォルム広場)》1888年9月、油彩・カンヴァス、80.7×65.3cm クレラー=ミュラー美術館
©Collection Kröller-Müller Museum, Otterlo, the Netherlands. Photography by Rik Klein Gotink

開催概要

展覧会名:阪神・淡路大震災30年 大ゴッホ展―夜のカフェテラス
会       期:2025年9月20日(土)~ 2026年2月1日(日) 
会       場:神戸市立博物館[〒650-0034 兵庫県神戸市中央区京町24]
主   催:神戸市立博物館、神戸新聞社、産経新聞社、関西テレビ放送、博報堂DYメディアパートナーズ
お問合せ:078-391-0035(神戸市立博物館)

《アルルの跳ね橋(ラングロワ橋)》1888年3月、油彩・カンヴァス、54×64cm クレラー=ミュラー美術館
©Collection Kröller-Müller Museum, Otterlo, the Netherlands. Photography by Rik Klein Gotink

会期・巡回情報

2025年
・神戸市立博物館 2025年9月20日(土)~2026年2月1日(日) 
・福島県立美術館2026年2月21日(土)~5月10日(日)
・上野の森美術館(東京)2026年5月29日(金)~8月12日(水)
2027年
・神戸市立博物館 2027年2月~5月頃(開催確定後に公表)
・福島県立美術館 2027年6月19日(土)~9月26日(日)
・上野の森美術館(東京) 2027年10月~2028年1月頃(期間確定後に公表)

クレラー=ミュラー美術館について

 クレラー=ミュラー美術館は、オランダ・ヘルダーラント州のデ・ホーヘ・フェルウェ国立公園内にある美術館。約90点の油彩画と約180点の素描などからなる、世界屈指のファン・ゴッホのコレクションが収蔵・展示されている。

クレラー=ミュラー美術館 外観
©Kröller-Müller Museum/photo:Jannes Linders

ファン・ゴッホ ギャラリー クレラー=ミュラー美術館
©Kröller-Müller Museum/photo:Marjon Gemmeke

 実業家のアントン・クレラー=ミュラーと、妻のヘレーネ・クレラー=ミュラーのコレクションを基に1938年に開設。

 ヘレーネは、ゴッホが評価の途上にあった1908年からのおよそ20年間に、夫アントンの支えのもと、ゴッホの油彩画約90点と180点を超える素描・版画を収集した。

 ヘレーネは作品がもたらす感動を多くの人々と分かちあうためにコレクションを公開、それがゴッホのゆるぎない評価につながっていった。

ヘレーネ、アントン夫妻の写真 1937年 クレラー=ミュラー美術館
©Photo Archive Kröller-Müller Museum

ベンノ・テンペル館長よりメッセージ

 2025年から始まる「ファン・ゴッホ展」の開催について、日本と神戸の皆様に心からお祝い申し上げます。 
 クレラー=ミュラー美術館は、フィンセント・ファン・ゴッホの数多くの作品を収蔵しており、私たちのコレクションはゴッホの作品の中で最も美しいコレクションとして広く知られています。神戸空港の国際チャーター便の就航および大阪・関西万博の開催に伴い、神戸がより国際色の増す2025年から2027年にかけて、私たちは日本の素晴らしいパートナーや同僚とともに、神戸市立博物館で、ゴッホの作品を中心とする展覧会を開催すべく準備を進めています。
 2025年は阪神・淡路大震災から30年の節目を迎える年でもあり、私たちは今一度この大災害に見舞われたすべての人々にお見舞いを申し上げるとともに、類いまれなる復興を遂げた市民の皆様を心より讃えたいと思います。クレラー=ミュラー美術館がこれらの意義深き節目に、芸術で日本のこの地に喜びをもたらすことができることを光栄に思います。
 2025年の展覧会は、ゴッホがオランダとパリで過ごした時期からアルルでの前半期までの作品に焦点を当てています。本展で展示される作品のうち、最高峰の傑作と呼ばれているのは「夜のカフェテラス」(1888年)です。南フランスの都市アルルにある広場のカフェテラスを描き、ファン・ゴッホがはじめて星空を描いた作品です。
 次の展覧会は、ゴッホがフランスのアルル、サン=レミ、オーヴェール=シュル=オワーズで過ごした最期の時期の作品に焦点を当てています。本展で展示される作品のうち、最高峰の傑作と呼ばれているのは「アルルの跳ね橋」(1888年)であり、本作はオランダの国宝とされ、オランダ国外に出ることは極めて稀です。アルルの運河にかかる跳ね橋を描いた作品で、青空と水の青が印象的で、ファン・ゴッホの熟練期の作品の中でも最高傑作とされています。 
 ゴッホは革新的な芸術家です。フランス印象派の影響を受けた彼の作品は、人間の感情や苦しみを芸術で表現する新しい方法を見出しました。彼は困難に満ちた人生を送りましたが、芸術によって、問題に立ち向かい、継続する力を見出しました。今日、彼の芸術は多くの人々に癒しと喜びをもたらしています。本展は、次世代を担う子どもたちが、ゴッホの代表作を実際に目にすることで、芸術に親しみ、驚きや感動を味わう機会を提供します。さらに、このような機会を提供することで、神戸をはじめとする日本の人々に元気と勇気を届け、未来に向けてより輝くための原動力となることを目指します。神戸市立博物館をはじめとする私たちの親愛なる友人が、この展覧会のために多大な支援をしてくださることに大変感謝しています。この展覧会を開催するにあたり、日本のパートナーの幸運を祈りたいと思います。このファン・ゴッホ展が、国内外から集まる多くの来場者に感動を与えることを願っています。

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文化とメディア—書くこと、伝えることについて

1980年代から、国内外で美術、演劇などを取材し、新聞文化面、専門雑誌などに記事を書いてきました。新聞や「ぴあ」などの情報誌の時代、WEBサイト、SNSの時代を生き、2002年には芸術批評誌を立ち上げ、2019年、自らWEBメディアを始めました。情報発信のみならず、文化とメディアの関係、その歴史的展開、WEBメディアの課題と可能性、メディアリテラシーなどをテーマに、このメディアを運営しています。中日新聞社では、企業や大学向けの文章講座なども担当。現在は、アート情報発信のオウンドメディアの可能性を追究するとともに、アートライティング、広報、ビジネス向けに、文章力向上ための教材、メディアの開発を目指しています。

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