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エミール・ガレ展 2024年-2025年-2026年開催

  • 2024年10月5日
  • 2024年10月6日
  • 美術

2024年-2025年のエミール・ガレ展

北澤美術館

特別展 エミール・ガレ没後120年記念 北澤美術館のガレ 2024年3月16日〜2025年3月11日

 19世紀末から20世紀のはじめにかけてヨーロッパに広まった「アール・ヌーヴォー」。ガラス工芸の分野でこの運動を牽引したのが、フランス北東部の都市ナンシーに生まれたエミール・ガレ(1846-1904)である。ガラス・陶芸・木工家具、三つの分野で活躍した彼は、草花や昆虫など自然の形を活かした斬新なデザインと詩的な表現が高く評価され、パリ万国博覧会のグランプリを受賞した。2024年はガレの没後120年目に当たる。ガレがまだあまり知られていなかったおよそ40年前、その魅力にひかれ、「小さくても個性の光る美術館」を目指して収集をはじめたのが、北澤美術館の創立者北澤利男(1917-1997)だった。「美しいものを美しいと感じる素直なこころ」をモットーに、ジャポニスムの影響を受けた初期の作品から、パリ万国博覧会出品作、ひとよ茸ランプをはじめとする黄金期の大作を含む、世界でも稀にみる充実したコレクションが誕生した。没後120年を記念するこの展覧会では、普段展示される機会の少ない秘蔵の名作を含め、所蔵品を選りすぐり展示する。

下瀬美術館

エミール・ガレ没後120年 ガレのある部屋ージャポニスムからアール・ヌーヴォーへ 2024年7月7日〜11月24日

 19世紀末から20世紀初頭にかけて、ヨーロッパを中心に流行したアール・ヌーヴォーは、近代的な生活にふさわしいライフスタイルを創り出すため、過去の装飾様式から脱却し「新しい様式」を求める美術動向だった。ゆえに、建築やインテリア、工芸デザイン、グラフィックデザインなど様々な分野で花開いた。その代表的な芸術家のひとり、エミール・ガレ(1846-1904)は、陶器、ガラス器、家具の3つの分野にわたり、自然を着想源とした装飾性豊かな作品を生み出した。その作品は、ガレの死から120年を経た現在でも私たちを魅了してやまない。本展では、ガレのガラス器や家具を中心に、同時代のドーム兄弟やルイ・マジョレル等の作品も交えながら、当館の所蔵作品に個人蔵の作品を加えた80点余りを展示。会場にナンシー派美術館をイメージした部屋を展示するとともに、ガレゆかりの都市ナンシーやパリを切り口として制作の背景を探るなど、ガレの装飾美の世界を堪能できる。緑豊かな「エミール・ガレの庭」の散策も。

徳島県立近代美術館

☆没後120年 エミール・ガレ展 2024年10月12日〜12月15日

 19世紀末ヨーロッパに花開いた装飾様式「アール・ヌーヴォー」の巨匠エミール・ガレ(1846-1904)は、草花、昆虫など自然をモティーフにした美しい曲線と鮮やかな色彩が特徴のガラス作品を数多く制作し、ガラス工芸を芸術に高めた革命児だった。文学、哲学、音楽、植物学、鉱物学などに通じ、歴史主義、ジャポニスム、象徴主義、世紀末ベル・エポックへいたる激動の時代と共に歩み、革新的な創造力を発揮したガレは、モダン・デザインの源泉に位置付けられる重要なアーティストといっていい。本展では、自然美の奥深い魅力と深い精神性を表現したアール・ヌーヴォー期の代表的ガラス作品、陶器、家具、ランプなど多彩な制作を、国内の個人コレクター所蔵の貴重な作品を中心に紹介し、その豊穣なガレ芸術の全体像を一望する。園芸家としても知られ、自然美への憧憬と人間の魂の表現をガラス芸術に注ぐ一方、芸術とデザイン経営の狭間に激しく揺れ動いたガレの正直な生き方は、今日一層気になる存在。自然との共生を模索し、人間社会の持続的な未来を願う現代の私たちに、大きな勇気とヒントを与えてくれるだろう。

富山市ガラス美術館

没後120年 エミール・ガレ:憧憬のパリ 2024年11月2日~2025年1月26日

 エミール・ガレ(1846-1904)は、アール・ヌーヴォー期、フランス東部ロレーヌ地方の古都ナンシーで、父が営む高級ガラス・陶器の製造卸販売業を引き継ぎ、ガラス、陶器、家具において独自の世界観を展開し、輝かしい成功を収めた。晩年の1901年には、様々なジャンルにわたるナンシーの芸術家たち36名とともに「ナンシー派(産業芸術地方同盟)」を結成し、初代会長も務めている。ナンシーの名士として知られる一方、ガレ・ブランドの名を世に知らしめ、彼を国際的な成功へと導いたのは、芸術性に溢れ、豊かな顧客が集う首都パリだった。父の代からその製造は故郷ナンシーを中心に行われてきたが、ガレ社の製品はパリのショールームに展示され、受託代理人を通して富裕層に販売されていった。ガレ自身も頻繁にパリに滞在しては、取引のあった販売店を訪ねた。1878年、1889年、1900年にはパリ万博という国際的な大舞台で新作を発表し、特に1889年万博以降は社交界とも繋がりを深め、その名を広めていった。しかし、彼自身が知人への書簡で訴えていたように、その成功によってもたらされた社会的ジレンマや、彼にのしかかる重圧は、想像を絶するものだった。1900年の万博のわずか4年後、ガレは白血病によってこの世を去った。本展覧会は、ガレと彼の地位を築いた憧れのパリとの関係に焦点を当て、彼の創造性の展開を顧みる試み。輝かしい名声、それゆえの苦悩、そして発展……、世界的芸術の都パリという舞台なくしては、ガレの芸術性も成し遂げられなかった。

美術館「えき」KYOTO

☆没後120年 エミール・ガレ展 美しきガラスの世界 2024年11月22日〜12月25日

 産業革命を経て、工業化が進む19世紀から20世紀初頭のヨーロッパで花開いた「アール・ヌーヴォー(新しい芸術)」。その中心的人物として、ガラス工芸を芸術の域にまで高めたのが、フランスのガラス工芸家エミール・ガレ(1846-1904)である。ドイツ留学後にフランスのマイゼンタールでガラス技術を習得。故郷のロレーヌ地方ナンシーに戻ってからは、父親の事業に加わり、ガラス、陶器の製造管理をはじめ、商品開発やデザインなど芸術的指導を任される。植物学者でもあったガレは、自然観察、植物学、生物学の知識を活かし、花々や昆虫などの生き物をモチーフに、自然美と生命の輝きをガラス工芸で表現した。また、ジャポニスム(日本趣味)にも大きな影響を受け、日本美術との出会いにより、鷹や松など日本らしいモチーフをデザインに取り入れ、様々な技法で独自の世界観を創り出した。1889年、1900年のパリ万国博覧会ではグランプリを受賞し、国際的評価を得、ガレの作品は一躍人気となる。1901年には「産業芸術地方同盟(ナンシー派)」を設立し、工芸の発展に貢献した。
本展は、没後120年となるガレの偉業を、約70点の美しいガラス作品で振り返る。

2025年-2026年のエミール・ガレ展

《サントリー美術館》

☆没後120年 エミール・ガレ:憧憬のパリ 2025年2月15日~4月13日

 エミール・ガレ(1846 ‒1904)はフランス北東部の古都ナンシーに生まれ、ガラス・陶器・家具において独自の世界観を展開し、名声を極めた。ナンシーの名士として知られる一方、ガレ・ブランドの名を世に知らしめ、彼を国際的な成功へと導いたのは、芸術性に溢れ、豊かな顧客が集う首都パリだった。ガレの没後120年を記念する本展では、ガレとその国際的地位を不動のものとしたパリとの関係に焦点を当て、彼の創造性の変遷を顧みる。

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文化とメディア—書くこと、伝えることについて

1980年代から、国内外で美術、演劇などを取材し、新聞文化面、専門雑誌などに記事を書いてきました。新聞や「ぴあ」などの情報誌の時代、WEBサイト、SNSの時代を生き、2002年には芸術批評誌を立ち上げ、2019年、自らWEBメディアを始めました。情報発信のみならず、文化とメディアの関係、その歴史的展開、WEBメディアの課題と可能性、メディアリテラシーなどをテーマに、このメディアを運営しています。中日新聞社では、企業や大学向けの文章講座なども担当。現在は、アート情報発信のオウンドメディアの可能性を追究するとともに、アートライティング、広報、ビジネス向けに、文章力向上ための教材、メディアの開発を目指しています。

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