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名古屋市博物館が2023年10月から改修のため長期休館 リニューアル後2026年9月から順次再開 29年度に全館オープン

名古屋市博物館が全館休みへ

 名古屋市博物館(名古屋市瑞穂区)のWEBサイトなどによると、同館が2023年10月1日から3年ほどの間、全館休館する。2026年9月から順次再開し、29年度中に新設の東館とともに全館オープンとなる。総事業費は170億円。

 開館以来の大規模な改修となる。リニューアル後は、展示室、収蔵庫の総面積が1・7倍に拡張される。画像は、魅力向上基本計画(概要版)より。

老朽化によるさまざまな課題

 同館は1977年に旧市立大学病院の跡地に開館した。40年以上が経過し、さまざまな課題が顕在化。魅力向上基本計画(概要版)によると、以下のような課題が指摘されている。

建物・設備の老朽化
〇国宝、国指定重要文化財の公開承認施設としての耐震性能の確保
〇屋上防水層の劣化
〇設備の老朽化
〇バリアフリー対応の不足
展示室の狭あい化・陳腐化
〇最新の調査研究成果等の反映が不十分
〇展示手法の陳腐化
〇展示面積の不足
収蔵庫の狭あい化・機能不足
〇資料の増加に伴う収蔵面積の不足
〇資料の材質ごとの温湿度管理の不足
〇文化財IPM(総合的病害虫管理)対策の不足
学習機能の充実・資料の公開
〇資料のデータベース等のインフラが未整備
〇収集図書の閲覧等の環境が未整備
地域の活性化
〇前庭の活用状況の改善
〇敷地の一体的な活用による賑わい創出

新しい博物館のイメージ

 新しい博物館のコンセプトは、「名古屋の歴史文化から『未来をつくる博物館』」。

 老朽化が進む建物・設備について、全面的なリニューアルを実施し、施設の長寿命化を図るとともに、博物館の機能を強化。LED照明や省エネルギーに配慮した各種設備機器の導入を検討し、環境負荷の低減にも配慮する。

 資料保管、調査・研究、展示、学習支援、交流・連携、アメニティの各機能を高める方針を掲げ、本館には、現在の常設展示室と特別展示室を改修するとともに、時事展示室を新設する。

 常設展示室は、通史、歳時記、特集の各展示で構成され、資料の展示のみならず、再現展示や体験型展示、ICT(情報通信技術)を活用した展示も設ける。

 特別展示室は拡大し、さまざまな企画展、共催展、特別展などを開催する。

 新たな時事展示室は、民間事業者等が実施主体となる現代的な展示・イベントなどを開催。民間の企画・運営力を活用しながら、新たな客層を取り込み、集客力を高める。

 新設の東館には、カフェとキッズスペースを設け、本館から市民ギャラリーを移設。収蔵庫も本館に加えて整備する。食堂棟はワークショップの施設に改修する。

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文化とメディア—書くこと、伝えることについて

1980年代から、国内外で美術、演劇などを取材し、新聞文化面、専門雑誌などに記事を書いてきました。新聞や「ぴあ」などの情報誌の時代、WEBサイト、SNSの時代を生き、2002年には芸術批評誌を立ち上げ、2019年、自らWEBメディアを始めました。情報発信のみならず、文化とメディアの関係、その歴史的展開、WEBメディアの課題と可能性、メディアリテラシーなどをテーマに、このメディアを運営しています。中日新聞社では、企業や大学向けの文章講座なども担当。現在は、アート情報発信のオウンドメディアの可能性を追究するとともに、アートライティング、広報、ビジネス向けに、文章力向上ための教材、メディアの開発を目指しています。

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