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彫刻家の福岡道雄さんが死去 87歳

 大阪を代表する彫刻家の福岡道雄さんが2023年11月15日、死去した。87歳。

 1936年、大阪府堺市生まれ。55年に堺市立工業高校を卒業し、大阪市立美術研究所で彫刻の制作を開始。地中の穴に石膏を流し込んで固めた作品「SAND」などで注目を集めた。

 60年代に反芸術運動を代表する作家の1人として注目され、63年に、美術評論家の中原佑介さんのキュレーションによる「不在の部屋」展に出品した。

 70年代以後は、空気を素材とした「ピンクバルーン」や、黒いFRPによる「風景彫刻」、「文字」のシリーズなどの作品を制作した。

 既存の芸術や、つくることを問い続け、2005年の個展を最後に「つくらない彫刻家」となることを宣言した。2017年に国立国際美術館で回顧展「福岡道雄 つくらない彫刻家」が開かれた。 

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文化とメディア—書くこと、伝えることについて

1980年代から、国内外で美術、演劇などを取材し、新聞文化面、専門雑誌などに記事を書いてきました。新聞や「ぴあ」などの情報誌の時代、WEBサイト、SNSの時代を生き、2002年には芸術批評誌を立ち上げ、2019年、自らWEBメディアを始めました。情報発信のみならず、文化とメディアの関係、その歴史的展開、WEBメディアの課題と可能性、メディアリテラシーなどをテーマに、このメディアを運営しています。中日新聞社では、企業や大学向けの文章講座なども担当。現在は、アート情報発信のオウンドメディアの可能性を追究するとともに、アートライティング、広報、ビジネス向けに、文章力向上ための教材、メディアの開発を目指しています。

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