小石像
自らの感性の赴くままに求めた蒐集品約250点
愛知・豊田市民芸館で2024年7月13日~9月23日、特別展「或る賞鑑家の眼 -大久保裕司の蒐集品-」が開催される。
古美術や骨董を通じて、青山二郎氏、秦秀雄氏、白洲正子氏らの先達と実際に相まみえた数少ない賞鑑家、故大久保裕司氏。
その蒐集品は、日本の古代から近代までの陶磁器、ガラス、木工、金工、民間仏や小道具、朝鮮時代の諸工芸品から西洋アンティークまで幅広い内容で形成されている。
民窯徳利
この具眼の士が心のままに求め、その元に集まった骨董の品々には、見過ごすことのできない美しさと魅力が宿っている。
大久保氏は壺なら壺、猪口なら猪口というように、順を追ってものを集め、それを並べ、研究するタイプの蒐集家ではなかった。
歴史や思想には基本的に全く興味がなく、ものを理解するのに必要なのは感性であり、知識などは百害あって一利なしと常々言っていたという。
蚊遣り豚 江戸時代後期
大久保裕司氏という一人の賞鑑家が、洋の東西を問わず、飛鳥時代から近代に至るまで、自らの感性の赴くままに求めた蒐集品のうち、約250点が展示される。
いずれも、大久保氏の眼前に現れ、彼の心奥を強く揺さぶったものばかりである。
茶罐
展覧会概要
[会 期]2024年7月13日(土)~9月23日(月)
[会 場]豊田市民芸館 第 1・第 2 民芸館 愛知県豊田市平戸橋町波岩86-100
[開館時間]午前9時30分-午後5時
[休 館 日]月曜日、ただし祝日・振休(7月15日、8月12日、9月16日、23日)は開館
[観 覧 料]一般 500円 高大生 300円 中学生以下と豊田市在住の70歳以上、障がい者は無料(要証明)※その他減免あり
[主 催]豊田市民芸館
[共 催]中日新聞社
鉄絵の茶碗 朝鮮時代
関連イベント
ギャラリートーク
講 師:椎名直行氏(美術協会純展理事)
日 時:8月11日(日)午後2-3時
参加費:無料(ただし当日の観覧券提示必要)
定 員:30名
猫足の小盆 朝鮮時代
同時開催
森のアート展 Vol.21 「ゆきて たずねる こえ 植村宏木展」
会 場:豊田市本多記念民芸の森(愛知県豊田市平戸橋町石平60-1)
会 期:7月16日(火)~9月28日(土)
観覧料:無料
硝子宝珠