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ビデオアーティストのビル・ヴィオラさんが死去 73歳

 報道によると、米国のビデオアーティスト、ビル・ヴィオラさんが2024年7月12日、アルツハイマー病の合併症のため、米カリフォルニア州ロングビーチの自宅で死去した。73歳。

 ナム・ジュン・パイクとともにビデオ・アートを代表するアーティストとして活躍。生や死、愛、意識などをテーマに制作した。

 1951年、ニューヨーク市生まれ。シラキュース大で美術を専攻。1972年に初のビデオ作品「野生の馬」を完成。ナム・ジュン・パイクのアシスタントも務めた。

 1976年初来日、1980年に再来日し、18カ月滞在。禅などの日本の伝統文化と先進テクノロジーを学んだ。

 1992年から、生と死をテーマとした作品を本格的に制作。1995年、第46回ヴェネツィア・ビエンナーレの米国代表に選出。1997年からニューヨーク・ホイットニー美術館企画の大規模な回顧展が、2003年からは個展「受難」がロサンゼルスのJ.ポール・ゲッティ美術館により、それぞれ世界巡回。2005年、パリのオペラ座で「トリスタンとイゾルデ」のための作品を発表した。ロンドンのセントポール大聖堂でも作品が展示された。

 2006年から07年にかけて、森美術館と兵庫県立美術館で「ビル・ヴィオラ:はつゆめ」が開催された。2006年、フランス政府から芸術文化勲章コマンドールを授与。2011年に高松宮殿下記念世界文化賞受賞。

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文化とメディア—書くこと、伝えることについて

1980年代から、国内外で美術、演劇などを取材し、新聞文化面、専門雑誌などに記事を書いてきました。新聞や「ぴあ」などの情報誌の時代、WEBサイト、SNSの時代を生き、2002年には芸術批評誌を立ち上げ、2019年、自らWEBメディアを始めました。情報発信のみならず、文化とメディアの関係、その歴史的展開、WEBメディアの課題と可能性、メディアリテラシーなどをテーマに、このメディアを運営しています。中日新聞社では、企業や大学向けの文章講座なども担当。現在は、アート情報発信のオウンドメディアの可能性を追究するとともに、アートライティング、広報、ビジネス向けに、文章力向上ための教材、メディアの開発を目指しています。

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