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Q SO-KO(名古屋)でインドネシア映画月間 第2弾 バクダパン・フード・スタディ・グループ作品上映 +トークを2023年7月8日に開催

Cooking in Pressure

YCAMキュレーター、レオンハルト・バルトロメウスさんのトークも

 名古屋市中川区外新町2-84に2023年3月にオープンしたオルタナティブ・スペース、Q SO-KOで、2023年7月8日午後3時から、インドネシア映画月間の第 2 弾上映として、 ジョグジャカルタのアーティスト集団「バクダパン・フード・スタディ・グループ」の映像作品上映と、山口情報芸術センター [YCAM]キュレーター、レオンハルト・バルトロメウスさんのトークが開催される。

 6月18日には、第1弾として、アンガ・ドゥイマス・サソンコ監督「珈琲哲学〜恋と人生の味わい方〜」の上映会があった。

 バクダパン・フード・スタディ・グループは、ジョグジャカルタを拠点に、食について調査し、芸術表現として発表している。

 YCAMでは、2023年3月11日〜6月25日の日程で、 バクダパンの個展「The Flavour of Power─紛争、政治、倫理、歴史を通して食をどう捉えるか?」が開催されている。

  YCAMの個展では、YCAMとアーティストが食の倫理的な側面にまつわる調査を実施。主に、太平洋戦争中の日本とインドネシアの食における関係から、農作物の遺伝子改変や単一作物の生産への依存(モノカルチャー)について取り上げ、映像インスタレーション、カードゲーム、資料などを展示している。

 今回は、ドキュメンタリー映像2本が上映される。作品は①Cooking in Pressure(抑圧の料理)、②Moro Moro(モロ・モロ)である。

 ポストトークとして、レオンハルト・バルトロメウスさんが上映作品や、YCAMでのバクダパンの個展、自身の食と倫理にまつわるプロジェクトについて話す。イベント終了後には懇親会も予定。

イベント概要・予約

日   時:7月8日(日)15:00〜17:30 上映約60分+トーク90分(トーク言語:英語、日本語逐次通訳あり)
会   場:Q SO-KO (名古屋市中川区外新町2-84
入 場 料:1,000円(ドリンクつき)
事前予約制予約はこちら
問い合わせ:SEASUN 主宰 鈴木一絵 seasun.art.asia@gmail.com

作品紹介

上映作品1 Cooking in Pressure (抑圧の料理)

26分/2017/日本語字幕
 インドネシアで共産主義者大虐殺があった1965年からの一連の事件の生存者女性へのインタビュー映像。過酷な環境の中で生き残るための手段として雑草が食料として用いられていたことなど、元政治犯である女性の視点から、見過ごされがちな個人の物語と、知られざる歴史を掘り起こす。2017年OKビデオフェスティバル(ジャカルタ)出展作品。

上映作品2 Moro Moro (モロ・モロ)

28分/2019/日本語字幕
 インドネシア北端の島の一つ、モロタイ島に住むモロの人々の物語を探る映像作品。モロの人々の思索的な視点から、島の歴史についてなどモロタイ島の現代の生活を形成しているものを掘り下げ、さらに、国⺠国家による支配的な地理と周辺地域の現実の対比を浮き彫りにする。第6回シンガポール・ビエンナーレ(2019)出展作品。

レオンハルト・バルトロメウス

 1987年生まれ。山口情報芸術センター [YCAM]キュレーター。ジャカルタ芸術大学を卒業後、2012年にruangrupa(後にGudskul Ekosistem)に参加。

 近年のキュレーション・プロジェクトは、オープン・エデュケーションとコラボレーション・プロジェクトに焦点を当てている。2023年3月11日から6月25日までYCAMで開催中のバクダパン・フード・スタディ・グループによる個展「The Flavour of Power─紛争、政治、倫理、歴史を通して食をどう捉えるか?」を企画した。

バクダパン・フード・スタディ・グループ

 8名の女性で構成される、食について語り合うアーティスト集団。食をお腹を満たすものとしてだけでなく、料理をはじめ、政治、社会、ジェンダー、経済、哲学、芸術、文化など、より幅広い問題について語るための道具にもなり得ると考えている。

 アート、民族誌、リサーチ、実践を行き来しながら「食」に関して調査し、芸術表現(パフォーマンス、インスタレーション、展覧会など)から日常生活の実践(料理、ガーデニング、読書など)に至るまで、その方法や形態を探求し、実験することに関心を持っている。

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文化とメディア—書くこと、伝えることについて

1980年代から、国内外で美術、演劇などを取材し、新聞文化面、専門雑誌などに記事を書いてきました。新聞や「ぴあ」などの情報誌の時代、WEBサイト、SNSの時代を生き、2002年には芸術批評誌を立ち上げ、2019年、自らWEBメディアを始めました。情報発信のみならず、文化とメディアの関係、その歴史的展開、WEBメディアの課題と可能性、メディアリテラシーなどをテーマに、このメディアを運営しています。中日新聞社では、企業や大学向けの文章講座なども担当。現在は、アート情報発信のオウンドメディアの可能性を追究するとともに、アートライティング、広報、ビジネス向けに、文章力向上ための教材、メディアの開発を目指しています。

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