竹久夢二《投扇興》1917年頃 培広庵コレクション
51作家87点を厳選
岐阜県美術館で2025年4月19日〜6月15日、「培広庵コレクション 美人画の雪月花」が開催される。
江戸時代の浮世絵で人気を博した「美人絵」は明治時代以降に「美人画」へと発展した。美人画は大正時代に黄金期を迎え、芸術に対する価値観が変化した今でも人々の心を魅了している。
金沢を拠点とするコレクターが長年かけて集めた培広庵コレクションは、大正から昭和初期の美人画の黄金期を中心に、明治から昭和までの移り変わりを網羅した日本有数の美人画コレクション。
上村松園《桜可里能図》1935年頃 培広庵コレクション
京都画壇では、美人画の巨匠とうたわれた上村松園をはじめ、岡本神草や甲斐荘楠音などの国画創作協会に参加した個性的な作家たちも含まれている。
大阪画壇では北野恒富を筆頭に、彼が育てた島成園、木谷千種ら女流画家たちの佳作を見ることができる。
東京画壇では、江戸の浮世絵の流れに連なる鏑木清方をはじめ、清方門下の精鋭である伊東深水、山川秀峰、寺島紫明の良質な作品がそろう。
小西長広《踊妓》1915年（右隻）培広庵コレクション
金沢出身の美人画家・紺谷光俊の名品に加え、さまざまな方面で活躍をし、詩情豊かな女性像で一世を風靡した竹久夢二の作品も。
本展では、1160点を超える培広庵コレクションの中から、51作家87点を厳選して、四季の移ろいに合わせて4章に分けて紹介する。
日本画ならではの美しい色彩で表された細やかで質感豊かな装束、身分や年齢に合わせた結髪や服飾の数々、まなざしの先に配された雪月花の季節感など、多くの魅力が詰まっている。
小西長広《踊妓》1915年（左隻）培広庵コレクション
展覧会概要
展覧会名：培広庵コレクション 美人画の雪月花
会 場：岐阜県美術館 展示室３（岐阜市宇佐4‐1‐22）
会 期：2025年4月19日（土）〜6月15日（日）午前10時ー午後6時
※休 館 日は毎週月曜日（祝・休日の場合は翌平日）
※夜間開館となる5月16日（金）は午後8時まで
※展示室への入場は閉館の30分前まで
料 金：一般 1,000（900）円 大学生 800（700）円 高校生以下無料
（ ）内は20名以上の団体料金
※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、特定医療費（指定難病）受給者証の交付を受けている方およびその付き添いの方(1名まで）は無料
岡本神草《舞妓》1928年頃 培広庵コレクション
紺谷光俊《手鏡》大正中期 培広庵コレクション
関連プログラム
ギャラリートーク「コレクターよもやま話」
日 時：2025年4月26日（土）14:00
講 師：培広庵（コレクター）
会 場：岐阜県美術館 展示室３
備 考：要観覧券、事前申し込み不要
ナンヤローネ アートアクション「絵絹に挑戦」
日 時：2025年5月4日（日・祝）13:30-15:30
講 師：山本真一（日本美術院特待、加藤栄三・東一記念美術館 館長）
定 員：16名（申し込み多数の場合は抽選）
会 場：岐阜県美術館 スタジオ、展示室３
備 考：要事前申し込み（終了）、要観覧券
宵の口鑑賞会
日 時：2025年5月16日（金）18:30-19:00
講 師：岐阜県美術館 担当学芸員
会 場：岐阜県美術館 展示室３
備 考：事前申し込み不要、要観覧券
ナンヤローネ アートツアー
日 時：2025年5月18日（日）14:00-15:30
会 場：岐阜県美術館 多目的ホール、展示室３
備 考：要事前申し込み（岐阜県美術館webサイトで）、要観覧券
美術講座
日 時：2025年5月25日（日）・6月8日（日）各13:00-15:00
講 師：岐阜県美術館 担当学芸員
会 場：岐阜県美術館 講堂
備 考：聴講無料、事前申し込み不要
山川秀峰《安倍野》1928年 培広庵コレクション
北野恒富《願いの糸》1914年頃 培広庵コレクション
同時開催
・「生誕120年 矢橋六郎とその時代」2025年4月28日（火）ー7月13日（日）
・「マルクシャガール《サーカス》/近代ドイツ版画」2025年4月28日（火）ー7月13日（日）
・「象徴主義からナビ派まで－ルドンと19世紀末フランスの画家たち」2025年4月28日（火）ー7月13日（日）
・「AiM Vol.17 ニュー銀座堂」2025年4月19日（土）ー5月31日（土）
・「アートまるケット 脳はダマせても⇆身体はダマされない＃０５」2025年4月26日（土）ー7月13（日）
・「美を纏う－朝長染織コレクションを中心に」2025年5月21日（木）ー7月13日（日）
島成園《化粧》1915年頃 培広庵コレクション