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アンティゴネ SPACが5月2〜5日、静岡・駿府城公園で凱旋公演

アヴィニョン演劇祭 ©️Christophe Raynaud de Lage / Festival d'Avignon

 2017年にフランス・アヴィニョン演劇祭で上演され、19年には、米ニューヨーク公演で絶賛された宮城聰演出SPAC 作品「アンティゴネ」が2020年5月2〜5日午後6時45分から、静岡市の駿府城公園で凱旋上演される。今回は、2017年5月の駿府城公園での公演から、アヴィニョン、ニューヨーク公演に近いスケールへとバージョンアップ。背景に俳優の影を映す演出も楽しめる。「東京 2020 NIPPONフェスティバル」共催プログラム、「ふじのくに野外芸術フェスタ2020 」の一環。チケット販売は3月8日から。

アヴィニョン演劇祭 ©️Christophe Raynaud de Lage / Festival d’Avignon

 2017年、世界最高の演劇祭、アヴィニョン演劇祭から招待され、制作。その年の5月に、駿府城公園での「ふじのくに野外芸術フェスタ2017」で、アヴィニョンの舞台の約3分の1の規模でプレ公演を行った。アヴィニョンでは、演劇祭のオープニング作品として、客席数2000のメイン会場・アヴィニョン法王庁中庭で上演された。
 人間を善悪に二分しない王女アンティゴネ の思想に「死ねばみな仏」という日本人の死生観を重ねた演出や、幅40メートル、奥行き15メートルの舞台全面に水を張る装置、高さ30mの法王庁壁面に俳優の影を映し出す仕掛けなど、分断と格差が進む現代の世界を見据えたメッセージと、趣向を凝らした舞台が大きな反響を呼んだ。

アヴィニョン演劇祭 ©️Christophe Raynaud de Lage / Festival d’Avignon

 その後、2019年秋には、国際交流基金による「Japan 2019」の公式企画として、米ニューヨークのパーク・アベニュー・アーモリーで上演。ニューヨーク・タイムズ電子版が「霊妙で瞑想的な異世界に引き込まれる」とのレビューを掲載した。米国版TIME誌による2019年の演劇公演ベストテンの第6位にも選ばれ、アジアの演劇作品としては初のベストテン入りを果たした。ニューヨーク公演については、「SPAC 『アンティゴネ』ニューヨークで大反響」。

ニューヨーク公演 ©️Stephanie Berger/ Park Avenue Armory

ニューヨーク公演 ©️Stephanie Berger/ Park Avenue Armory

 今回の凱旋公演では、アヴィニョン、ニューヨーク公演の規模に迫る劇空間が出現。同時期に開かれる「ふじのくに⇄せかい演劇祭2020」、「ストレンジシード静岡」とともに舞台芸術を堪能させる。

 詳細は、アンティゴネ の特設サイト

アンティゴネ
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文化とメディア—書くこと、伝えることについて

1980年代から、国内外で美術、演劇などを取材し、新聞文化面、専門雑誌などに記事を書いてきました。新聞や「ぴあ」などの情報誌の時代、WEBサイト、SNSの時代を生き、2002年には芸術批評誌を立ち上げ、2019年、自らWEBメディアを始めました。情報発信のみならず、文化とメディアの関係、その歴史的展開、WEBメディアの課題と可能性、メディアリテラシーなどをテーマに、このメディアを運営しています。中日新聞社では、企業や大学向けの文章講座なども担当。現在は、アート情報発信のオウンドメディアの可能性を追究するとともに、アートライティング、広報、ビジネス向けに、文章力向上ための教材、メディアの開発を目指しています。

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