2019年9月11日の朝日新聞、東京新聞などによると、「あいちトリエンナーレ2019」の出品アーティストらが10日に日本外国特派員協会(東京)で開いた記者会見で、中止に追い込まれた「表現の不自由展・その後」など、これまでに中止・変更となった全ての展示の再開を目指すプロジェクト《ReFreedom_Aichi》を始めると発表した。
トリエンナーレの会期は10月14日までで、これまでに、「表現の不自由展・その後」が中止され、そのことへの抗議表明の声とともに12組の作家が展示のボイコットや内容の変更をしている。8月3日の「表現の不自由展・その後」中止以降、個別に発言してきた国内外の30組余りのアーティストが連帯し、アーティストと観客の声を愛知県など運営側に届け、提案、交渉する。署名活動、ワークショップやシンポジウムなども開催。活動資金のためにクラウドファンディングにも取り組む。
このうち、演出家の高山明さんが主導する「アーティスト・コールセンター」は、展示内容などへの抗議の声をアーティスト自身が直接受ける取り組み。「#YOurFreedom」では、SNSなどを通じて、「あなたの不自由」を集め、展示中止になった部屋の扉に貼る。
東京新聞によると、作家の一人、小泉明郎さんは「表現の自由は言論の自由や私たちの知る権利に直結する。大勢の命が犠牲となって成立したその自由が崩壊するかどうか、今が分岐点。展示再開の奇跡を起こしたい」と話した。