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表現の不自由展再開の声高まる、脅迫の男は逮捕

 2019年8月8日の中日新聞、朝日新聞などによると、あいちトリエンナーレ2019で、慰安婦を象徴する少女像などを展示する「表現の不自由展・その後」が中止になった問題で、市民団体などから、展示再開や議論の場を求める声が高まっている。美術評論家連盟も意見表明を発表。一方、愛知県警は7日、「ガソリン携行缶持って館へおじゃまする」などと少女像を撤去するよう脅すファクスを送ったとして、威力業務妨害の疑いで、愛知県稲沢市の男を逮捕した。また、7日、会場で警察官に液体をかけたとして、名古屋・東署は公務執行妨害の疑いで、住所不詳の別の男を現行犯逮捕した。
 美術評論家連盟は7日、「あいちトリエンナーレ 2019」の推移を深い憂慮をもって注視するとした上で、「当該国際現代美術展の開始当初のすべての展示が取り戻される社会的状況が整えられることを望みます」とアピール。
  中日新聞によると、有識者でつくる「表現の自由を市民の手に 全国ネットワーク」などが7日、東京都内で集会を開き、中止の撤回と展示再開を求めるアピールを公表した。世話人代表の志田陽子・武蔵野美大教授(憲法学)は「表現の自由が大変な危機にさらされ、自粛や萎縮をしてしまう恐れが強い状態が起きている。看過できない」としている。また、名古屋でも、市民グループが7日、展示の再開を求める要望書を県に提出した。

 また、アクティブ・ミュージアム「女たちの戦争と平和資料館」(wam)は、8月5日に、愛知県知事、愛知県警察本部長、愛知県公安委員会委員長・委員宛てに、「『表現の不自由展・その後』の再開に向けて、脅迫犯らを検挙し、多くの来館者が多様な意見や表現について考える場の安心・安全を確保することは必須。異なる意見を暴力で弾圧するのではなく、人権を守り、多様な意見を尊重する社会の実現をめざして、愛知県および愛知県警察がその本来の責務を果たすことを求める」などとする書簡を送った。
 wam事務局によると、日本ペンクラブ、日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)、イメージ&ジェンダー研究会、「女性・戦争・人権」学会、日本劇作家協会、日本YWCA、日本出版者協議会など、多くの団体が声明等を出している。


 

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文化とメディア—書くこと、伝えることについて

1980年代から、国内外で美術、演劇などを取材し、新聞文化面、専門雑誌などに記事を書いてきました。新聞や「ぴあ」などの情報誌の時代、WEBサイト、SNSの時代を生き、2002年には芸術批評誌を立ち上げ、2019年、自らWEBメディアを始めました。情報発信のみならず、文化とメディアの関係、その歴史的展開、WEBメディアの課題と可能性、メディアリテラシーなどをテーマに、このメディアを運営しています。中日新聞社では、企業や大学向けの文章講座なども担当。現在は、アート情報発信のオウンドメディアの可能性を追究するとともに、アートライティング、広報、ビジネス向けに、文章力向上ための教材、メディアの開発を目指しています。

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