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愛知県芸術劇場が2024年度自主事業ラインナップを発表

チェルフィッチュ×藤倉 大withアンサンブル・ノマド『リビングルームのメタモルフォーシス』(C)Nurith Wagner

 愛知県芸術劇場が、2024年度の自主事業ラインナップを発表した。

 大ホールには、世界で最も人気の高いダンスカンパニーのひとつ、NDT(ネザーランド・ダンス・シアター)が7月に登場

 NDTはオランダに拠点を置き、60年以上にわたり世界で上演を続けている。約5年ぶりの来日となる今回は、著名な振付家によって創られた4作品を上演する(日本初演)。群馬、神奈川公演もある。

NDT(ネザーランド・ダンス・シアター)JAKIE (C)Rahi Rezvani

 11月には、愛知初登場となるスウェーデンの現代サーカスカンパニー、サーカス・シルクールの『ニッティング・ピース』を上演する。

 これまでに14か国63都市で上演され、「人々は平和を編むことができるか」という問いが織り込まれている。

 平和を願う白い糸とロープによる幻想的な舞台上で、綱渡りやダイナミックな空中演技を披露する。

サーカス・シルクール『ニッティング・ピース』(C)Karoline Henke

 2025年2月には、藤原歌劇団創立90周年記念公演『ファルスタッフ』(ニュープロダクション)G.ヴェルディ作曲 オペラ全3幕〈字幕付き原語(イタリア語)上演〉も。

 また、2025年3月に名古屋市芸術創造センターであるチェルフィッチュ×藤倉大 with アンサンブル・ノマド『リビングルームのメタモルフォーシス』は、2023年に創作され、オーストリアの芸術祭“ウィーン芸術週間“で上演された現代演劇×現代音楽による音楽劇。

 国内外で活躍する劇団チェルフィッチュ主宰の岡田利規と現代音楽作曲家の藤倉大が手掛けた社会における「人間中心主義からの脱却」をテーマにした舞台である。

 コンサートホールでは、オルガンの初心者、初級者、ファンと、段階に応じて楽しめる多彩なプログラムのコンサートを開催する。

 8月のフランソワ・エスピナスのオルガン・スペシャルコンサートは、国内最大級のオルガンの魅力と性能を最大限に引き出す正統派のクラシックコンサート。ヴェルサイユ宮殿王室礼拝堂首席オルガニストで、ヨーロッパの伝統を受け継ぐ名匠と呼ばれるフランソワ・エスピ
ナスが充実した演奏を届ける。

 愛知県芸術劇場オルガニストの都築由理江が出演する「クリスマスはオルガンだ!2024」のほか、絵本をもとにした同劇場のパイプオルガンのための委嘱作品を演奏するコンサートも開催する。

 ゴールデンウィークと夏休みに開催するファミリー・プログラムでは、約3年ぶりに大ホールを無料開放するオープンハウスや、UKシアターアワードで「子どもと若者のためのベストショー」を受賞したスコットランドのパフォーマーによる一人芝居「ペック from スコットランド」を上演する。県内ツアーも含め、家族で足を運びやすい公演である。

 そして、年間を通して開催する先駆的・実験的なシリーズのミニセレでは、11月に、第22回AAF戯曲賞の大賞受賞作を舞台化する『とりで』を上演。

 プロフェッショナルなダンス環境の整備・クリエイター育成などを行うDance Base Yokohama(DaBY)との連携プロジェクト作品を12月に上演する。

 酒井はな(新国立劇場バレエ団登録名誉ダンサー)と、岡田利規(演劇作家)の第2弾企画として、ロマンティック・バレエの代表『ジゼル』を題材に創作・発表する。そのほか、ザ・フォーサイス・カンパニーにゆかりのある島地保武の新作も上演。

・愛知県芸術劇場の2024年度自主事業(PDF)はこちら
・2021年度の自主事業ラインナップはこちら
・2022年度の自主事業ラインナップはこちら
・2023年度の自主事業ラインナップはこちら

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文化とメディア—書くこと、伝えることについて

1980年代から、国内外で美術、演劇などを取材し、新聞文化面、専門雑誌などに記事を書いてきました。新聞や「ぴあ」などの情報誌の時代、WEBサイト、SNSの時代を生き、2002年には芸術批評誌を立ち上げ、2019年、自らWEBメディアを始めました。情報発信のみならず、文化とメディアの関係、その歴史的展開、WEBメディアの課題と可能性、メディアリテラシーなどをテーマに、このメディアを運営しています。中日新聞社では、企業や大学向けの文章講座なども担当。現在は、アート情報発信のオウンドメディアの可能性を追究するとともに、アートライティング、広報、ビジネス向けに、文章力向上ための教材、メディアの開発を目指しています。

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