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《国立西洋美術館》
☆モネ 睡蓮のとき 2024年10月5日〜2025年2月11日
印象派を代表する画家のひとりとして親しまれる、クロード・モネ。その晩年の制作に焦点をあてた本展では、マルモッタン・モネ美術館の珠玉のコレクションおよそ50点に加え、日本国内に所蔵される名品の数々から、“印象派を超えた”モネの芸術の豊かな展開をたどる。なかでも注目なのは、〈睡蓮〉の大画面に取り囲まれ、たゆたう水と一体になるかのような展示空間。画家が長い道のりの果てにたどり着いた境地である。
☆小企画展 オーガスタス・ジョンとその時代—松方コレクションから見た近代イギリス美術 2024年10月5日~2025年2月11日
☆西洋絵画、どこから見るか?―ルネサンスから印象派まで サンディエゴ美術館 vs 国立西洋美術館 2025年3月11日~6月8日
☆オルセー美術館所蔵 印象派ー室内をめぐる物語 2025年10月25日~2026年2月15日⇒公式サイト
印象派といえば、戸外の風景を移ろう光とともにとらえた絵画がまず思い浮かぶのではないだろうか。とはいえ、彼らの最初のグループ展が開かれたのは、1870年代の近代都市パリ。室内を舞台とした作品も多く描かれ、とりわけドガは室内における鋭い人物表現にこそ本領を発揮し、ルノワールも親密な雰囲気に浸された室内画を得意としていた。印象派の画家たちがもともと私邸の壁面装飾として描いた作品も少なくない。印象派と室内は思いのほか深い関係を結んでいたのだ。本展では、「印象派の殿堂」ともいわれるパリ・オルセー美術館所蔵の傑作68点を中心に、国内の重要作品も加えた約100点により、室内をめぐる印象派の画家たちの関心のありかや表現上の挑戦をたどる。オルセー美術館の印象派コレクションがこの規模で来日するのはおよそ10年ぶり。新鮮な視点から印象派の魅力を実感できる貴重な機会となる。
《東京国立近代美術館》
☆「ヒルマ・アフ・クリント展(仮称)」 2025年3月4日〜6月15日
抽象絵画の先駆者、ヒルマ・アフ・クリント(1862-1944)のアジア初となる大回顧展。スウェーデン出身の画家ヒルマ・アフ・クリントは、ワシリー・カンディンスキーやピエト・モンドリアンら同時代のアーティストに先駆け、抽象絵画を創案した画家として近年再評価が高まっている。彼女の残した 1,000点を超える作品群は、長らく限られた人々に知られるばかりだった。1980年代以降、ようやくいくつかの展覧会で紹介が始まり、21世紀に入ると、その存在は一挙に世界的なものとなった。2018年にグッゲンハイム美術館(アメリカ、NY)で開催された回顧展は同館史上最多となる60万人もの動員を記録した。本展では、高さ3mを超える10点組の絵画《10の最大物》(1907年)をはじめ、すべて初来日となる作品約140点が出品される。代表的作品群「神殿のための絵画」を中心に、画家が残した資料や、同時代の神秘主義思想や女性運動といった多様な制作の源の紹介をまじえ、その画業の全貌を見ることができる。
《東京国立博物館》
☆開創1150年記念 特別展「旧嵯峨御所 大覚寺―百花繚乱 御所ゆかりの絵画―」 2025年1月21日~ 2025年3月16日
京都西北に位置する嵯峨野は、古くより風光明媚な王朝貴族の遊覧の地として愛されてきた。平安時代初期に、嵯峨天皇(786-842)はこの地に離宮・嵯峨院を造営し、空海(774-835)の勧めで持仏堂に五大明王像を安置する。その後、貞観18年(876)に皇女・正子内親王が寺に改め、大覚寺が開創された。来たる令和8年(2026)に開創1150年を迎えるのに先立ち、優れた寺宝の数々を東京国立博物館で一挙に紹介する。なかでも、寺内の中央に位置する宸殿は元和6年(1620)に後水尾天皇へ入内した東福門院和子の女御御所を移築したものと伝えられており、内部を飾る襖絵や障子絵などの障壁画は、安土桃山~江戸時代を代表する画家・狩野山楽(1559-1635)の代表作として一括して重要文化財に指定されている。本展ではこれら100面を超える障壁画のほか、信仰の歴史を跡付ける歴代天皇による書の数々や、平安時代後期の仏像を代表する明円作「五大明王像」ほか、密教美術の名品も公開する。
☆特別展「蔦屋重三郎 コンテンツビジネスの風雲児」 2025年4月22日~6月15日
☆特別展「運慶 祈りの空間―興福寺北円堂」 2025年9月9日~11月30日⇨興福寺公式サイト
奈良の興福寺の北円堂は、鎌倉時代を代表する仏師・運慶の仏像が安置される空間をそのまま伝える貴重な例として知られている。本尊の弥勒如来坐像と、両脇に控える無著・世親菩薩立像は、運慶晩年の傑作である。北円堂は通常非公開だが、弥勒如来坐像の修理完成を記念し、約60年ぶりの寺外公開が決まった。本展では、弥勒如来坐像、無著・世親菩薩立像と、かつて北円堂に安置されていたとされる四天王立像の合計7軀の国宝仏を一堂に展示することで、鎌倉復興当時の北円堂内陣の再現を試みる。
《国立新美術館》
☆リビング・モダニティ 住まいの実験 1920s‒1970s 2025年3月19日~6月30日
1920年代以降 、ル・コルビュジエ(1887-1965 年)やミース・ファン・デル・ローエ(1886-1969年)といった多くの建築家が、時代とともに普及した新たな技術を用いて、機能的で快適な住まいを探求した。その実験的なヴィジョンと革新的なアイデアは、やがて日常へと波及し、人々の暮らしを大きく変えていった。本展覧会は、当代の暮らしを根本から問い直し、快適性や機能性、そして芸術性の向上を目指した建築家たちが設計した、戸建ての住宅をご紹介するもの。1920年代から 70年代にかけて建てられたモダン・ハウスは、国際的に隆盛したモダニズム建築の造形に呼応しつつも、時代や地域、気候風土、社会とも密接につながり、家族の属性や住まい手の個性をも色濃く反映している。理想の生活を追い求めた建築家たちによる暮らしの革新は、それぞれの住宅に固有の文脈と切り離せない関係にある。一方、それらの住宅は、近代において浮上してきた普遍的な課題を解決するものでもあった。身体的な清潔さを保証する衛生設備、光や風を取り込む開放的なガラス窓、家事労働を軽減するキッチン、暮らしを明快に彩る椅子や照明などの調度、そして住まいに取り込まれた豊かなランドスケープは、20世紀に入り、住宅建築のあり方を決定づける重要な要素となった。そして、こうした新しい住まいのイメージは、住宅展示や雑誌などを通じて視覚的に流布していった。本展覧会では、20世紀にはじまった住宅をめぐる革新的な試みを、衛生、素材、窓、キッチン、調度、メディア、ランドスケープという、モダン・ハウスを特徴づける 7つの観点から再考。そして、特に力を入れてご紹介する傑作 15 邸を中心に、20世紀の住まいの実験を、写真や図面、スケッチ、模型、家具、テキスタイル、食器、雑誌やグラフィック、映像などを通じて多角的に検証する。今から 100年ほど前、実験的な試みとしてはじまった住まいのモダニティは、人々の日常へと浸透し、今なお、かたちを変えて息づいている。本展覧会は、今日の私たちの暮らしそのものを見つめ直す機会にもなる。
☆日本の現代美術と世界 1989‒2010(仮称) 2025年9月3日~12月8日
香港の現代美術館 M+(エムプラス)との初めての共同企画により、開催する。1989年から 2010年までの約20年間に焦点をあて、日本の現代美術を振り返る。昭和が終わり平成元年を迎えた1989年と、2011年の東日本大震災という大きな節目に挟まれたこの 20年は、冷戦の終結とともにグローバル化が進み、国内外を問わず、政治、経済、文化、市民生活が大きく変化した時代である。国や地域の枠組みを超えて、国際交流を重ねながら変化してきた日本の現代美術の軌跡をたどる本展は、この時期を象徴する作品と、諸地域で醸成されたアートプロジェクトというふたつの軸が絡みあうように構成され、国内外で活躍してきた日本人アーティストとともに海外のアーティストも取り上げる。日本の現代美術の姿を、文化的な対話と参加による、多様かつゆるやかなネットワークとして描きだす。これは、日本の現代美術の独自性を強調するという従来の視点とは異なる見かたを提案する試み。変化に満ちたこの時代に、日本の現代美術がいかに歴史的遺産やアイデンティティの多様性といった主題に取り組んできたか、いかに新しいコミュニティの可能性を模索してきたかを紹介する。グローバル化が進み始めて最初の 20年にあたるこの時期に、日本の美術と視覚文化が世界に与えた影響を考察する。
《国立科学博物館》
☆特別展 鳥 2024年11月2日〜2025年2月24日
《東京都現代美術館》
☆MOTアニュアル2024 2024年12月14日~2025年3月30日
☆坂本龍一展(仮) 2024年12月21日~2025年3月30日
音楽家・アーティスト、坂本龍一(1952-2023)の大型インスタレーション作品を包括的に紹介する、日本では初となる最大規模の個展。坂本は多彩な表現活動を通して、時代の先端を常に切り拓いてきた。2000年代以降は、さまざまなアーティストとの協働を通して、音を展示空間に立体的に設置する試みを積極的に思考/実践した。生前、坂本が本展のために構想した新作と、これまでの代表作を美術館内外の空間にダイナミックに構成・展開。クロニクル展示を加えることで、坂本の先駆的・実験的な創作活動の軌跡をたどる。
《東京都美術館》
☆田中一村展 奄美の光 魂の絵画 2024年9月19日~12月1日
自らの芸術の探究に生涯を捧げた孤高の画家・田中一村(たなか・いっそん/1908-1977年)。本展は、神童と称された幼年期から、最晩年の奄美で描かれた作品まで、その全貌を紹介する大回顧展。世俗的な栄達から距離を置き、我が道を歩んで描き続けた一村の生涯は、「不屈の情熱の軌跡」といえるものだった。自然を主題とした、澄んだ光にあふれた絵画はその情熱の結晶であり、彼の魂の輝きをも宿しているかのようだ。本展では、近年の研究で発見された資料を多数含む構成により、この稀にみる画家の真の姿に迫る。
☆ミロ展 Joan Miró 2025年3月1日~7月6日⇨公式サイト
20世紀美術を代表する、スペイン出身の巨匠ジュアン・ミロ(1893~1983)。その画業の全体を、初期から晩年までの代表作によって紹介する。幅広い層を魅了するミロ作品の真髄を体感できる大回顧展である。
☆ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢 2025年9月12日~12月21日
《寺田倉庫G1ビル》
《上野の森美術館》
☆大ゴッホ展 I.夜のカフェテラス展 2026年5月29日~8月12日⇒公式サイト
☆大ゴッホ展 II.アルルの跳ね橋展 2027年10月~2028年1月⇒公式サイト
《東京都写真美術館》
☆アレック・ソス 部屋についての部屋 2024年10月10日~2025年1月19日
☆日本の新進作家 vol.21 2024年10月17日~2025年1月19日
《東京都庭園美術館》
☆鉄とガラス 青木野枝/三嶋りつ惠(仮称) 2024年11月30日~2025年2月16日
現代を代表する二人の女性作家、鉄の造形で知られる青木野枝(1958- )とガラスを用いる三嶋りつ惠(1962- )の二人展。旧朝香宮邸でも装飾に用いられている鉄とガラスという二つの素材を通して、生命の輝きを想起させる現代美術の世界観を紹介する。両作家とも旧朝香宮邸の装飾様式を独自の視点で読み解き、空間の特性や魅力を採り込んだ、新作インスタレーションを発表する。
☆戦後西ドイツのグラフィックデザイン(仮称) 2025年3月8日~5月18日
ドイツを拠点に活躍するグラフィックデザイナー、イェンス・ミュラー氏が所蔵する貴重なグラフィックデザイン資料を日本で初めて公開。冷戦時代東西に分断されたドイツでは、バウハウスの流れを汲むウルム造形大学などの優れた教育機関が中心となり、新しい時代の表現が模索されていた。同国で生み出された斬新かつ理知的なグラフィックデザインの魅力に迫る。
《森美術館》
☆ルイーズ・ブルジョワ展 2024年9月25日~2025年1月19日
ルイーズ・ブルジョワ(1911年パリ生まれ、2010年ニューヨークにて没)は、20世紀から21世紀にわたって活躍した最も重要なアーティストの一人。70年にわたるキャリアの中で、ブルジョワは感情や心理状態の多面性をさまざまなメディアで表現し、感情の起伏と稀有な造形力を融合させた孤高の作品群を生み出してきた。本展は、ブルジョワの日本における27年ぶりの大規模個展として、絵画、版画、素描、彫刻、インスタレーション、遺稿などを紹介し、その活動の全貌に迫る。とりわけ1938年から1949年までの絵画作品の数々は、東アジアでは初めての紹介となる。この初期の絵画群は、その重要性が最近になってようやく認識されるようになったが、ブルジョワがその後数十年にわたって描き続けることになる造形と主題をすでに確立していることがうかがえる、大変興味深いもの。さらに、「蜘蛛」を題材としたシリーズを紹介することで、六本木ヒルズのパブリックアート作品《ママン》に込められた「母の愛」、「治癒の力」や「記憶」などのテーマを探求する。「アートは心の健康を保証するもの」という自身の言葉が表すように、ブルジョワの生きることへの強い意志を表現する作品は、世界的なパンデミックによる健康危機の後、あるいは緊迫した国際情勢の下、私たちが直面するさまざまな課題を生き抜くための重要なヒントを与えてくれる。
☆マシン・ラブ:ビデオゲーム、AIと現代アート 2025年2月13日~6月8日
仮想空間と現実世界が接続し、人工知能(AI)が飛躍的に発展するなか、新しいテクノロジーは私たちの日常生活に急速に浸透し、とりわけコロナ禍は仮想空間における活動を加速させた。顧みればテクノロジーとアートは、コンピューター・アート、ビデオ・アートなどの歴史のなかで常に併走してきた。近年のビデオゲームやAIの発展がアーティストの創造活動に全く新しい可能性をもたらす一方で、生成AIの登場は、人類の創造力にとっての脅威ともなっている。こうした動向は、現代アートの文脈においても大きく注目されている。本展では、ゲームエンジン、AI、仮想現実(VR)、さらには人間の創造性を超え得る生成AIなどのテクノロジーを採用した現代アートを紹介する。そこではデジタル空間上のさまざまなデータが素材となった全く新しい美学やイメージメイキング(図像や画像を作ること)の手法、アバターやキャラクターなどジェンダーや人種という現実社会のアイデンティティからの解放、超現実的な風景の可視化、といった特性が見られる。ただ、これら新しい方法を採用しながら、アーティストの表現の根幹では普遍的な死生観や生命、倫理の問題、現代世界が抱える環境問題、歴史解釈、多様性といった課題が掘り下げられている。「マシン」とアーティストが協働する作品や没入型の空間体験は、「ラブ(愛情)」、共感、高揚感、恐れ、不安など私たちの感情をおおいに揺さぶる。現実と仮想空間が重なりあう本展は、人類とテクノロジーの関係を考えるプラットフォームとして、不確実な未来をより良く生きる方法をともに想像する機会となる
☆藤本壮介展 2025年7月2日~11月9日
藤本壮介(1971年、北海道生まれ)は東京とパリ、深圳に設計事務所を構え、個人住宅から大学、商業施設、ホテル、複合施設まで、世界各地でさまざまプロジェクトを展開している。《武蔵野美術大学美術館・図書館》(2010年、東京)を手掛けた後、近年では集合住宅《ラルブル・ブラン(白い樹)》(2019年、フランス、モンペリエ)や音楽複合施設《ハンガリー音楽の家》(2021年、ブダペスト)など、高い評価を得たプロジェクトを次々と完成させ、現在は、「2025年大阪・関西万博」の会場デザインプロデューサーを担当するなど、いま、最も注目される日本の建築家の一人。本展は、藤本にとって初の大規模な回顧展となる。活動初期から世界各地で現在進行中のプロジェクトまで主要作品を多数紹介し、四半世紀にわたる建築家としての歩みや建築的特徴、思想を概観する。また、模型や設計図面、記録写真に加えて原寸大模型やインスタレーションなども展示に含まれ、藤本建築のエッセンスを視覚的にも空間的にも体験できる現代美術館ならではの建築展となる予定である。
☆六本木クロッシング2025展 2025年12月3日~2026年4月5日
「六本木クロッシング」は、森美術館が3年に一度、日本のアートシーンを総覧する定点観測的な展覧会として2004年から開催しているシリーズ展。森美術館のキュレーターが数名のゲスト・キュレーターと共同で企画し、複数の視点の交差によって日本のアーティストを選出する。既に国際的な活躍が目覚ましいベテランから今後の活躍が期待される新進気鋭の若手まで、また、現代美術のみならず、建築、ファッション、デザインなど、他ジャンルのクリエイターを紹介。シリーズ8回目となる本展では、アジアを拠点にグローバルなアートシーンで活躍するキュレーターたちと協働し、国際的な視点から日本のアートを捉える。多文化主義が進んできた一方で、様々な軋轢や分断に直面する現代において、アーティストたちの活動も影響を受け、変化し、そして、新たな表現を生み出している。日本のアートの今、そしてそれがより大きな文脈の中でどのような意義を持っているのかを改めて検証する。
《森アーツセンターギャラリー》
☆さくらももこ展 2024年10月5日~2025年1月5日
☆ブルックリン博物館所蔵 特別展 古代エジプト 2025年1月25日~4月6日
☆トーベとムーミン展~とっておきのものを探しに~ 2025年7月16日~9月17日
《東京ステーションギャラリー》
☆テレンス・コンランモダン・ブリテンをデザインする 2024年10月12日~2025年1月5日
サー・テレンス・コンラン(1931-2020)は、デザイナー、家具の作り手、ライフスタイルショップ「habitat」の先駆的経営者として知られ、現在でいうセレクトショップや新しいスタイルのレストランなども数多く手がけた。また都市開発プロジェクトやデザインミュージアムの設立、多数の著作など、半世紀にわたってそのデザイン理念を実践。本展は、プロダクトや資料、さまざまなインスピレーション源をたどりながら、英国の生活文化を変えたといわれる独自の世界観と功績を紹介する。
☆生誕120年 宮脇綾子の芸術 見た、切った、貼った 2025年1月25日〜3月16日
☆タピオ・ヴィルカラ 世界の果て(仮称) 2025年4月5日~6月15日
☆藤田嗣治 絵画と写真 2025年7月5日~8月31日
☆インド更紗(仮) 2025年9月13日~11月9日
☆小林徳三郎(仮) 2025年11月22日~2026年1月18日
☆超無限の探究者 大西茂の写真と墨象(仮) 2026年1月31日~3月29日
《Bunkamuraザ・ミュージアム》
《アーティゾン美術館》
☆ジャム・セッション 石橋財団コレクション×毛利悠子―ピュシスについて 2024年11月2日~2025年2月9日
アーティゾン美術館の開館(2020 年)から毎年開催している、石橋財団コレクションとアーティストとの共演、「ジャム・セッション」展。第 5 回目となる本展は、世界から今注目を浴びているアーティスト、毛利悠子を迎えて開催する。主にインスタレーションや彫刻を通じて、磁力や電流、空気や埃、水や温度といった、ある特定の空間が潜在的に有している流れ/変化に形を与え、立ち会った人々のあらたな知覚の回路を開く毛利。環境を制御しようとするのではなく、その場に漂いながら創造的な関わりを築いていく姿勢が──近年の切迫した地球環境問題に照らして──関心を集めている理由のひとつかもしれない。彼女の都内初大規模展覧会である本展では、毛利の新・旧作品とともに、作家の視点から選ばれた石橋財団コレクションとを並べることで、ここでしか体感できない「微細な音や動きで満たされた静謐でいて有機的な空間」にいざなう。
☆特集コーナー展示 マティスのアトリエ 2024年11月2日~2025年2月9日
アンリ・マティス(1869-1954)の絵画において、室内は常に重要な要素であり続けたが、とりわけ 1940年代以降、生活と創作とが一体となった空間として重要になるのが、アトリエである。本展では、《踊り子とロカイユ椅子、黒の背景》(1942年)の収蔵にちなみ、石橋財団のコレクションにより、マティスの創作においてアトリエが果たした役割について、複数の視点から探る。
☆ひとを描く Looking Human: The Figure Painting 2024年11月2日~2025年2月9日
古代ローマの大プリニウスの『博物誌』には、コリントの陶器商の娘が旅立つ恋人の姿を残しておくために壁に影をかたどったというギリシア人の説話が書かれている。この物語は、18 世紀後半から 19 世紀初めには、絵画の起源として引き合いに出された。そして実際、ヨーロッパの美術の歴史を見てみると、「ひとを描く」ことは作品制作の重要な要素のひとつだった。たとえば、自画像は、自らの技量を示すことのできる題材であると同時に、さまざまな新しい表現の実験の場でもありました。肖像画は、画家たちにとって重要な生活の糧となっていった。また、物語に登場する人物を描いた作品もあります。この展覧会では人物表現の豊かさを紹介する。
☆ゾフィー・トイバー=アルプとジャン・アルプ 2025 年3月1日~6月1日
テキスタイル・デザイナーとしてキャリアを開始し、緻密な幾何学的形態による構成を、絵画や室内空間へと領域を横断しつつ追求したゾフィー・トイバー=アルプ(1889‒1943)と、詩人としての顔をもちながら、偶然的に生まれる形態に基づき、コラージュやレリーフ、彫刻を制作したその夫、ジャン・アルプ(1886‒1966)。本展は、この 20 世紀前半を代表するアーティスト・カップルをめぐり、個々の創作活動を紹介するとともに、両者がそれぞれの制作に及ぼした影響やデュオでの協働制作の試みに目を向け、カップルというパートナーシップの上にいかなる創作の可能性を見出せるか、再考する。
☆硲伊之助展 2025年3月1日~6月1日
硲伊之助(1895‒1977)は、フュウザン会や二科会で若い頃より注目された画家。一時は文化学院や東京藝術大学で後進の絵画指導にあたり、晩年は色絵磁器の創作に熱意をもって取り組む。制作活動のかたわら、クールベやゴッホなどの画集の編集や、『ゴッホの手紙』(岩波書店)の翻訳に携わるなど西洋美術の紹介にも尽力した他、師マティスの日本ではじめての回顧展(1951 年)実現にむけて作家との交渉に携わる実務家としての一面もあわせもっていた。さらに、裕福な出自をもつ硲が自身の研究のために収集した作品の一部、マティス《コリウール》や、ルソー《イヴリー河岸》は現在石橋財団に収蔵されており、当館にとってゆかりの深い作家の一人でもあります。本展は、油彩画、版画、磁器など約 60 点の作品と資料、硲が収集した当館の西洋絵画コレクションを展示することにより、硲の多様な側面を紹介することでその魅力について改めて考える機会する。
☆オーストラリア現代美術 彼女たちのアボリジナル・アート 2025年6月24日~9月21日
地域独自の文脈で生まれた作品への再考が進む近年の国際的な現代美術の動向とも呼応し、オーストラリア先住民によるアボリジナル・アートは改めて注目を集めている。またオーストラリア現代美術で
は、多数の女性作家が高い評価を得ており、その多くがアボリジナルを出自の背景としている。石橋財団は 2006年にオーストラリア現代美術の展覧会を開催し、以降継続的に作品を収集している。本展では、石橋財団として初めて女性アボリジナル作家に焦点をあてる。所蔵作家 4 名を含む 7 名と 1 組の作品をとおして、現代の多様な表現を紹介するとともに、オーストラリア先住民美術への深い理解と認知をめざす。
☆ジャム・セッション 石橋財団コレクション×山城知佳子×志賀理江子 漂着 2025年10月11日~2026年1月12日
アーティゾン美術館の開館から毎年開催している、石橋財団コレクションとアーティストとの共演、「ジャム・セッション」。第 6 回目となる本展は、山城知佳子と志賀理江子を迎えて開催する。近・現代日本が生み出した矛盾と抑圧、沖縄戦や集中する米軍基地など、生まれ育った土地がはらむ複雑で歪な状況を、ときにユーモアを交えて描き出す山城。2008 年より宮城県を拠点とし、東日本大震災やそこからの復興、あるいはそれ以前から作用していた中心と周縁の不均衡な力学のなかに立ち現れる生のあり方に光を当てる志賀。ふたりの新作を通じて、過去から続く複雑で困難な現実に向き合う作家たちの真摯な態度、そして創造力と芸術という手法のあり方をコレクション作品のうちにも見出し、紹介する。
《皇居三の丸尚蔵館》
☆瑞祥のかたち 2025年1月4日~3月2日
《永青文庫》
☆細川家の日本陶磁—河井寬次郎と茶道具コレクション— 2025年1月11日〜4月13日
《三井記念美術館》
☆唐ごのみ 国宝雪松図と中国の書画 2024年11月23日~2025年1月19日
年末恒例となった、国宝「雪松図屏風」の公開にあわせ、今回は雪松図と同様に三井家で珍重された、中国絵画や墨蹟・古拓本を展示。祝いの席や特別な茶会を彩った、趣深い書画の数々を楽しめる。また、江戸時代の画家による鑑定書や、作品を納める箱なども併せて展示する。作品を愛でた所蔵者たちの思いや、収集に至るまでのストーリーにも注目。
☆魂を込めた 円空仏―飛騨・千光寺を中心にして― 2025年2月1日~ 3月30日
円空は、江戸時代前期に日本各地を修行し、木肌とノミ痕を活かした現代彫刻にも通ずる独特の神仏像を残している。そして晩年を飛騨(岐阜県)で過ごし、千光寺をはじめ近隣地区で多くの像を制作した。「飛騨の匠」と称される歴史を背景に、木材の産地として有名な飛騨は、自然に恵まれ、円空が修行と仏像の制作に励むに相応しい場所だった。魂を込めた円空仏を多数展示。
《根津美術館》
☆企画展 古筆切-わかちあう名筆の美- 2024年12月21日~2025年2月9日
貴重な古筆を切断分割することで、より多くの人が鑑賞できるようになった古筆切。個々の魅力に富む名筆の美しさを楽しむ。
☆特別展 片桐石州-江戸の武家の茶- 2025年2月22日~3月30日
片桐石州(1605~73、貞昌、石見守)は江戸前期の大名茶人。江戸幕府の数寄屋坊主や各地の大名など武家に広がりをみせた石州の茶を顕彰する。
《静嘉堂文庫美術館》
☆黒の奇跡・曜変天目の秘密 2025年4月5日~6月22日
中国陶磁の至宝、曜変天目。12~13世紀の南宋時代に作られ、世界に3点のみ現存し、全てが日本に伝わっている。多くの人々を魅了し続けているのは、漆黒の釉薬に浮かぶ虹色の光彩による謎めいた美しさ。曜変天目はこの神秘的な輝きの他にも、製法や伝来などさまざまな謎を秘めている。本展では工芸の黒い色彩をテーマとして、刀剣や鉄鐔など「黒鉄(くろがね)」とよばれる鉄の工芸品や「漆黒」の漆芸品を紹介。そして中国と日本の黒いやきものの歴史をたどりつつ、最新の研究成果をもとに、曜変天目が秘めるさまざまな謎と秘密にせまる。
☆絵画入門 よくわかる神仏と人物のフシギ 2025年7月5日~9月23日
古美術のなかの神さま、仏さま、そして人の姿に注目する入門展。物語や和歌を主題としたやまと絵に描かれた人物、神さまを表現した絵、禅宗の人々を中心に愛好された道教や仏教の偉いお坊さんなどを描いた絵、中国の故事を題材にした絵などをとりあげる。「この人は誰?」「このポーズの意味は?」「何をしているところ?」ー神仏と人物が表されるときの約束事や背景にあるストーリーを、やさしく紐解きながら紹介する。
☆2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)開催記念 修理後大公開! 静嘉堂の重文・国宝・未来の国宝 2025年10月 4日~12月21日
静嘉堂@丸の内・開館3周年となる本展では、静嘉堂の東洋絵画の逸品が勢揃い。大阪・関西万博2025にちなみ、20世紀初頭の博覧会に出品した岩崎家所蔵の光琳派や肉筆浮世絵、近代絵画などを皮切りに、国宝1件、重要文化財13件、博覧会出品作10件余りを一挙公開!そして未来の国宝!菊池容斎の破格の巨大絵画が丸の内に登場する。そのうち修理後初公開の重要文化財9件、重要美術品2件はいずれも室町時代の屏風や中国宋・元時代の貴重な作品である。
☆たたかう仏像 2026年1月2日~3月22日
仏像のなかには、武装して目をいからせ、怒った表情を見せるものがある。こうした仏像は、何のために、何とたたかっているのだろう。あるいは、何を護っているのか? 本展では浄瑠璃寺旧蔵の十二神将立像(重要文化財)を中心に、武士と「たたかう仏像」の関係を紹介する。神将像の鎧のル ー ツである中国・唐時代の神将個を丸の内で初公開するほか、仏教絵画や刀剣等に表される多様な仏像の姿にも注目する。
《東京芸術大学大学美術館》
☆相国寺承天閣美術館開館40 周年記念 相国寺展―金閣・銀閣 鳳凰がみつめた美の歴史 2025年3月29日~5月25日
《SOMPO美術館》
☆絵画のゆくえ 2025 2025年1月18日~2月11日
FACE2022からFACE2024までの3年間に「グランプリ」と「優秀賞」を受賞した作家12名の近作・新作約100点を展示し、受賞作家たちのその後の展開を紹介。また、当館所蔵となった「グランプリ」受賞作品もあわせて見せる。絵画のゆくえを探る展示となる。
☆FACE展2025 2025年3月1日~3月23日
《サントリー美術館》
☆儒教のかたち こころの鑑 日本美術に見る儒教 2024年11月27日~2025年1月26日
儒教は、紀元前6世紀の中国で孔子と弟子たちが唱えた倫理思想。日本には古代に伝来し、その後、主に宮廷や寺院で享受されていたが、江戸時代以降になると社会に広く普及した。その結果、儒教は為政者から民衆まで浸透し、理想の君主像を表した「帝鑑図」から浮世絵の見立絵まで、美術にも幅広く影響を与えた。本展は、儒教に根ざした日本美術に注目し、儒教を学び受容した人々が生み出した豊かな作品群を紹介する。
☆没後120年 エミール・ガレ:憧憬のパリ 2025年2月15日~4月13日
エミール・ガレ(1846 ‒1904)はフランス北東部の古都ナンシーに生まれ、ガラス・陶器・家具において独自の世界観を展開し、名声を極めた。ナンシーの名士として知られる一方、ガレ・ブランドの名を世に知らしめ、彼を国際的な成功へと導いたのは、芸術性に溢れ、豊かな顧客が集う首都パリだった。ガレの没後120年を記念する本展では、ガレとその国際的地位を不動のものとしたパリとの関係に焦点を当て、彼の創造性の変遷を顧みる。
☆酒呑童子(仮称) 2025年4月29日~6月15日
平安時代の武将・源頼光が鬼神・酒呑童子を退治する説話は、14世紀以前に成立し、やがて絵画化や、能などにも劇化されて広く普及した。なかでも、室町時代の狩野元信筆「酒伝童子絵巻」(以下、サントリー本)は、江戸時代を通して何百もの絵巻に描き写され、多大な影響を与えた古例として有名である。本展では、近年修復を終えたサントリー本を大公開するとともに、そこから広がる酒呑童子絵巻の多様な展開を紹介する。
☆まだまだざわつく日本美術(仮称) 2025年7月2日~8月24日
作品を「見る」ために展覧会へ行ったのに、キャプションを読むのに精一杯で、肝心の作品の印象が残っていない……そんな「視れども見えず」という体験はないだろうか? 本展は、「心がざわつく」ような展示をきっかけに、作品をよく見ることを意識して愉しみながら、日本美術のエッセンスを味わえるコレクション企画展「ざわつく日本美術」(2021年)の第2弾。サントリー美術館の名品から珍品、秘宝まで、作品を「見る」ための準備運動ができる展覧会である。
☆幕末土佐の天才絵師 絵金 2025年9月10日~11月3日
謎の天才絵師とも呼ばれる土佐の絵師・金蔵は、幕末明治期に多くの芝居絵屏風を残し、地元高知では「絵金さん」の愛称で長年親しまれてきた。同時代のどの絵師とも異なる画風の屏風絵は、今も夏祭りの間に高知各所の神社等で飾られ、闇の中に蝋燭の灯りで浮かび上がる芝居の場面は、見るものに鮮烈な印象を残している。本展は東京の美術館で開催する初の大規模展。「絵金」の類稀なる個性と魅力を代表作の数々で紹介する。
☆祈りの色と造形 根来(仮称) 2025年11月22日~2026年1月12日
いわゆる「根来」は、中世に栄華を極めた根来寺(現在の和歌山県)で生産されていたとの伝承から、後世「根来塗」と称された漆器であり、塗りの一技法でもある。黒漆に朱漆を重ねた姿に、耐久性と美しい造形を備えた根来は、古代より寺院や神社などの信仰の場で使われ、近世以降には民衆の生活の場でも大切にされた。本展では、根来誕生の起源に迫りながら、魅力あふれる色と造形をもつ名品群を一堂に紹介する。
《パナソニック汐留美術館》
☆ル・コルビュジエ絵画から諸芸術の綜合へ 2025年1月11日~3月23日
近代建築の巨匠であり優れた芸術家としての顔も併せ持つル・コルビュジエ(1887-1965)。本展は1930年代以降に手がけられた絵画、彫刻、タペストリーを展観し、芸術、建築、デザインが反応し合い統一体となる、その「諸芸術の綜合」の概念を明らかにする。またレジェ、アルプ、カンディンスキーといった芸術家たちによる作品との共鳴にも着目し、ル・コルビュジエがめざした「調和の時代」の理想的世界観を探る。20世紀を創ったクリエイティブな頭脳の革新的な表現を紹介する。
☆PARALLEL MODE オディロン・ルドン―光の夢、影の輝き 2025年4月12日~6月22日
☆ピクチャレスク陶芸 アートを楽しむやきもの―民藝から現代まで 2025年7月12日~9月15日
☆ウィーン・スタイル―ビーダーマイヤーと世紀末 ライフスタイルとしてのデザイン 2025年10月4日~12月17日
《三菱一号館美術館》
☆再開館記念『不在』―ソフィ・カルとトゥールーズ=ロートレック 2024年11月23日~2025年1月26日
19世紀末のパリで活躍したアンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック(1864-1901)の多彩な版画・ポスターの表現にフォーカスし、同館のコレクションを中心にフランス国立図書館所蔵のロートレック作品と併せて展覧。また、フランスを代表する現代アーティストのソフィ・カル(1953- )が同館のコレクションの中からオディロン・ルドンの《グラン・ブーケ(大きな花束)》に着想を得て制作、当館に新たに寄贈された作品を世界初公開。
☆オーブリー・ビアズリー展(仮称) 2025年2月15日〜5月11日
25歳で世を去った画家オーブリー・ビアズリー(Aubrey Beardsley 1872-1898)。この英国の異才は、ろうそくの光をたよりに、精緻な線描や大胆な白と黒の色面からなる、きわめて洗練された作品を描きつづけた。本展覧会は、19世紀末の欧米を騒然とさせたビアズリーの歩みをたどる、ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(V&A)との共同企画。出世作のマロリー著『アーサー王の死』(1893-94)や日本でもよく知られるワイルド著『サロメ』(1894)、後期の傑作ゴーティエ著『モーパン嬢』(1897)をはじめとする、初期から晩年までの挿絵や希少な直筆の素描にくわえて、彩色されたポスターや同時代の装飾など、約200点を通じてビアズリーの芸術を展覧する。
☆オランジュリー美術館 オルセー美術館 コレクションより ルノワール×セザンヌ ―モダンを拓いた2人の巨匠 2025年5月29日~9月7日
本展は、フランス、パリのオランジュリー美術館が、ルノワールとセザンヌという二人の印象派・ポスト印象派の画家に、初めて同時にフォーカスし、企画・監修をした世界巡回展。ルノワールの代表作《ピアノを弾く少女たち》やセザンヌの代表作《画家の息子の肖像》をはじめとし、二人の巨匠による肖像画、静物画、風景画、そして、二人から影響を受けたピカソを加え約50点の作品から、モダン・アートの原点を探る。また、この世界巡回展はオランジュリー美術館とオルセー美術館の協力により、ミラノ、マルティニ(スイス)、香港を経て日本へもたらされ、三菱一号館美術館が日本唯一の会場となる。ルノワールとセザンヌの交遊と合わせて、自在で多様な表現が生み出されるモダン・アートの誕生前夜に立つ二人の巨匠の、卓越した芸術表現を楽しめる。
《日本科学未来館》
☆パリ・ノートルダム大聖堂展 タブレットを手に巡る時空の旅 2024年11月6日〜 2025年2月24日
本展は、「HistoPad(ヒストパッド)」と呼ばれるタブレット型専用端末を使って、世界遺産・ノートルダム大聖堂の創建時から現代までをタイムトラベルする体験型の展覧会。
《東京オペラシティアートギャラリー》
☆今津景 Imazu Kei(仮称) 2025年1月11日〜3月23日
今津景(1980-)は、様々なメディアから採取した画像をコンピュータを用いて加工を施しながら構成し、その下図をもとにキャンバスに油彩で描く手法で絵画を制作する。人類の知覚は、技術の発展と密接に関わっている。かつて写真や映画の登場がそうであったように、スマートフォンの普及やAIなど現代の科学技術の革新は、我々の知覚や空間認識、物事に対する考え方をますます変容させている。今津はそうした変化に呼応するように、美術史における新たな絵画表現を探求。2017年以降、インドネシアに拠点を移した今津の作品は従来からのモチーフに加え、インドネシアの歴史や神話も題材にしている。本展でも神話「ハイヌウェレ」を題材にした新作シリーズを中心に過去作品と合わせて全貌を紹介。地球環境問題/エコフェミニズム、神話、歴史、政治、といった要素が同一平面上に並列される画面は、膨大なイメージや情報が彼女の身体を通過することで生み出されるダイナミックな表現といえる。国内外で大きな注目を浴びている今津の初の大規模個展。
☆LOVE ファッション─私を着がえるとき 2025年4月16日~6月22日
《21_21 DESIGN SIGHT》
☆企画展「ゴミうんち展」 2024年8月30日〜2025年1月26日
《出光美術館》
《山種美術館》
☆特別展 HAPPYな日本美術 ―伊藤若冲から横山大観へ―(仮称) 2024年12月14日~2025年2月24日
☆特別展 桜 さくら SAKURA 2025 ―美術館でお花見!―(仮称) 2025年3月8日~2025年5月11日
《日本民藝館》
☆仏教美学柳宗悦の見届けたもの 2025年1月12日~3月20日
1949年に主著作『美の法門』を上梓した柳宗悦。仏教美学の更なる探求と強固な構築を目指した柳は、1961年5月に歿するまで、その樹立を願い留まることはなかった。本展では、仏教美学に関わる資料を展示。柳が1955年10月に行った「東洋思想講座 第五回」の映像(音源を基に制作)を初上映し、柳が直観で見届けた具体的な作物の提示と共に、悲願とした「仏教美学」を顕彰する。
《渋谷区立松濤美術館》
☆須田悦弘展 2024年11月30日~2025年2月2日
普段、道端で見かけるような草花や雑草。実は本物と見紛うほどに精巧に彫られた木彫作品である。須田悦弘(1969~)は独学で木彫の技術を磨き、 朴 の木で様々な植物の彫刻を制作してきた。須田によって生み出される植物は全て実物大で、それらを思いがけない場所にさりげなく設置することで空間と作品が一体となり、独自の世界をつくりあげている。本展は、東京都内の美術館では25年ぶりとなる須田悦弘の個展。今回は、須田の初期作品やドローイング、近年取り組んでいる古美術品の欠損部分を木彫で補う補作の作品等を見せるとともに、新作も公開。
《目黒区美術館》
☆めぐろの子どもたち展 2025年1月18日~2月2日
☆中世の華・黄金テンペラ画への旅 チェンニーノ・チェンニーニ『絵画術の書』と石原靖夫 2025年2月15日~3月23日
《世田谷美術館》
☆東急 暮らしと街の文化 2024年11月30日〜2025年2月2日
企業と美術シリーズのVol.5として、多彩な企業活動を展開する「東急」に焦点をあてる。「東急と世田谷の街」、「東急と街づくり」、「東急と文化」などの視点を通じて、その企業活動と世田谷という地の歴史的関係、そして街と暮らしの変遷、さらに社会貢献としての文化活動も取り上げ、写真をはじめ、さまざまな美術作品や文学作品、また映像、模型、地図などで、およそ100年間にわたる「東急」が育んできた企業文化をたどる。
《板橋区立美術館》
☆レオ・レオーニと仲間たち 2024年11月9日〜2025年1月13日
『スイミー』、『フレデリック』などの絵本で知られるレオ・レオーニは、アメリカとイタリアを拠点にアートディレクターやアーティストとしても活躍した。豊かな文化的環境で育ったレオーニは、多数の画家やデザイナー、文化人たちと影響を与え合いながらキャリアを築き、晩年まで多彩な活動を展開した。本展は、絵画、彫刻、デザイン、イラストレーション、絵本原画などレオーニが生涯にわたって作り続けた作品と、交流のあったアーティストたちの作品を合わせて展示することで、文化史の大きな流れの中でレオ・レオーニの仕事を検証する試みである。
☆エド・イン・ブラック 江戸絵画に見る黒(仮称) 2025年3月8日~4月13日
「黒」は色彩の中で何にも染まらない特異な存在といえる。日本の絵画においては、古くから欠かすことのできない要素のひとつでもあり、江戸時代には黒を効果的に用いた幅広い表現の作品が制作された。夜の情景を描いたものや、真っ黒な背景による独特な作品、美人画に見られる黒の用いられ方などから、その多様さや黒に象徴されたイメージを探る。
《府中市美術館》
☆小西真奈 Wherever 2024年12月14日~2025年2月24日
小西真奈(1968-)は、鑑賞者の個人的記憶をアルバムをめくるように思い出させる、大画面の風景画を描いてきた。移動が制限されたコロナ禍において、多摩にある自宅近くを取材し、感覚をそのままにとどめたフレッシュな風景画を描き始めた。これら新作を中心に、美術館初の個展に臨む。
☆春の江戸絵画まつり かっこいい油絵 司馬江漢と亜欧堂田善 2025年3月15日~5月11日
江漢と田善は、江戸時代に油絵や銅版画を手がけた洋風画家である。風雅を愛する文人だった江漢と、西洋の技術にのめり込んで「ものづくり」に熱中した田善。二人の作品の特徴は異なるが、共通して感じられるのは、遠近法への素直な驚きから生まれた造形の「かっこよさ」だろう。二人の持ち味の違いにも注目しつつ、洋風画の魅力に迫る展覧会。
《東京富士美術館》
☆生誕135年 -愛しのマン・レイ展- 2025年1月11日〜3月23日
《町田市立国際版画美術館》
☆新収蔵作品展Present for You わたしからあなたへ/みんなから未来へ 2025年1月5日~2月16日
☆第38回 町田市公立小中学校作品展 2025年1月10日~2月16日
☆『月映』とその時代 ―1910年代日本の創作版画 2025年1月5日~3月9日
恩地孝四郎、田中恭吉、藤森静雄の3人が発行した版画誌『月映』(つくはえ)とその時代の創作版画を展示。
☆日本の版画史(仮) 2025年3月20日~6月15日
同館は開館以来、古今東西の版画の収蔵し、日本の版画に関しては国内有数のコレクションを形成している。本展覧会では奈良時代から現代までの版画を文化交流の切り口から展示する。
《神奈川県立近代美術館・葉山館》
☆栗林隆展 2024年12月14日~2025年3月2日
栗林隆(くりばやし・たかし/1968–)は、インドネシアと日本を拠点とし、「境界」をテーマにドローイングやインスタレーション、映像などの多様なメディアを使いながら国内外で作品を発表するアーティスト。本プロジェクトは、当館の改修工事の期間に通常展示の行われない空間を用いて、作家が美術館の「内外」をつなぐ新作インスタレーションを発表する。
《神奈川県立近代美術館・鎌倉別館》
☆たいせつなもの I 新収蔵作品展 2015~2019 2024年11月2日〜2025年1月19日
同館の新収蔵作品を「たいせつなもの」と題するシリーズで紹介する。今回は2015年度から2019年度に収蔵された作品から、収蔵後未公開の油彩画、彫刻、版画など約70点を展覧する。
☆岩竹理恵+片岡純也×コレクション 重力と素材のための図鑑(仮題) 2025年2月1日~4月13日
俵屋宗達(たわらや・そうたつ)作《狗子図》や《両界曼荼羅》など日本美術を中心に選定し、ユニットで活動する岩竹理恵+片岡純也(いわたけ・りえ、かたおか・じゅんや/共に1982-)の作品とあわせて展示することで、同館の所蔵作品に新たな光をあてる企画。日常や自然の現象から着想を得たキネティック作品や、望遠鏡や顕微鏡の視覚を取り入れた絵画や版画作品をインスタレーションとして構成し、見立てや多視点といった、日本美術に見られる造形的な特色をユニークな手法で探究する。
《横浜美術館》
☆横浜美術館リニューアルオープン記念「おかえり、ヨコハマ」 2025年2月8日~6月2日
開港以前にこの地に住んだ人びと。170か国籍を数える市民。横浜発の意外なプロダクト。この展覧会は、こうした多様なヨコハマの姿に光を当てる。同館のコレクションを活用し、またアーティストに新作も依頼する。タイトルには、約3年の工事休館を経て「横浜美術館が帰ってきた」という意味と、「生きた時代や生まれた地域を問わず、横浜に関わるすべての人を『おかえり』といって迎え入れたい」という願いを込めている。
☆佐藤雅彦展(仮称) 2025年6月28日〜11月3日
『ピタゴラスイッチ』『だんご3兄弟』『0655/2355』などの教育番組群、『バザールでござーる(NEC)』『モルツ(サントリー)』『スコーン(湖池屋)』をはじめとするCM群、《計算の庭》《指紋の池》に代表される身体表象をテーマにしたインタラクティブアート群。佐藤雅彦は、表現者そして教育者として、さまざまなメディアを用いて斬新、かつ親しみやすいコンテンツを発表し続け、90年代以降のメディアの世界を牽引している。初の回顧展となるこの展覧会では、佐藤の40年にわたる創作活動を概観し、そこに通底する独創的な思考方法と表現手法、感性を浮き彫りにする。
☆日韓現代美術展(仮称) 2025年12月6日〜2026年3月22日
地理的にも文化的にも近しい他者として、長い歴史を歩んできた日本と韓国。その中でも、1945年以降今日に至るまでの美術は、どのような関係にあったのだろうか。二国間の接点や断絶、共通点と差異を中心に考えると、たがいの、そして自己の意外な姿が立ち上がってくるかもしれない。1965年の日韓国交正常化から60年となる節目に合わせ、韓国国立現代美術館との共同企画により、日韓現代美術の関係史を紐解く。
《横須賀美術館》
☆企画展:運慶展 運慶と三浦一族の信仰 2024年10月26日~12月22日
武家文化と信仰との結接点に位置する運慶の、鎌倉・三浦半島での業績を紹介する展覧会。貴重な運慶像のうち五尊を伝える芦名・浄楽寺のお像が、揃って寺外で公開される最初で最後の機会となる。
☆令和6年度第3期 所蔵品展 特集:かながわ散歩 2024年10月26日~2025年2月16日
☆箱根ー横須賀連携企画第2弾 アートでつなぐ山と海 響きあう20世紀美術 彫刻の森美術館×横須賀美術館 2024年11月16日~12月22日
☆第77回 児童生徒造形作品展 2025年1月11~27日
☆生誕120周年 サルバドール・ダリ―天才の秘密― 2025年2月8日~4月6日
☆令和6年度第4期 所蔵品展 特集:新収蔵作品展 2025年3月1日~5月11日
《平塚市美術館》
☆おしゃべり美術館 ひらビあーつま~れ10年記念展 2024年9月21日~2025年2月16日
《ポーラ美術館》
☆カラーズ ― 色の秘密にせまる 印象派から現代アートへ 2024年12月14日~2025年5月18日
多様化する現代社会では、ファッション、インテリアはもちろん、環境、健康、美容などの分野でも色彩の果たす役割が拡がっている。一方、最も身近な存在となったスマートフォンには10 億色以上の再現力があるように、いつしか私たちは厖大な色彩の世界に巻き込まれてしまっているとも言える。本展覧会は、近代から現代までの美術における「色彩」に注目し、色彩論や色を表現する素材との関係にふれながら、その役割についてあらためて考察する。チューブ入りの油絵具を巧みに扱い、さまざまな色彩によって視覚世界を再構築した19世紀の印象派や新印象派から、20世紀のフォーヴィスムの絵画や抽象絵画、そして色彩の影響力によって観る者の身体感覚をゆさぶる現代アートにいたる近現代の色彩の美術史を、絵画や彫刻、インスタレーションなどによって読み直す。
☆「ゴッホ・インパクト(仮)」2025年5月31日〜11月30日(予定)
ポーラ美術館では開館以来初となるフィンセント・ファン・ゴッホ(1853-1890)をテーマとした展覧会を開催する。陽光のきらめく南仏のアルルで制作された《ヴィゲラ運河にかかるグレーズ橋》(1888年)や最晩年にオーヴェール=シュル=オワーズで制作された《アザミの花》(1890年)など、当館は3点のゴッホ作品を収蔵している。わずか37年ほどの生涯のなかで、数えきれないほどの絵画を制作したゴッホの名声を築き上げているのは、うねるような筆触とあざやかな色彩による独自の様式、そして何よりもその劇的な生涯であると言える。本展覧会では、個性と情熱にあふれたゴッホの作品や芸術に人生を捧げたその存在が、さまざまな時代においてどのようなインパクトを与えたのかを検証するとともに、現代という時代のなかで、「ゴッホ」がいかにして新たな価値を持ち得るのかを考察する。
《埼玉県立近代美術館》
☆没後30年 木下佳通代 2024年10月12日〜2025年1月13日
木下佳通代(1939-1994)は兵庫を拠点に活動した、関西の戦後美術を代表する作家のひとり。60年代半ばより、神戸で結成された前衛美術集団「グループ<位>」Group “i”と行動をともにしながら、存在、認識、空間などをテーマに、三次元と二次元像のズレを写真を用いて表現した。1981年にはドイツで個展を開催、その後、絵画へと軸足を移していったが、1994年に亡くなるまで、一貫して「存在とは何か」という哲学的な問いに向き合い続けた。この展覧会では、作家の没後30年を機に、初期から晩年までの代表作を一挙に展示し、国内初となる美術館での個展として、作家の全貌を紹介する。
☆メキシコへのまなざし 2025年2月1日〜5月11日
1950年代の日本では、メキシコ美術が展覧会や雑誌を通じて盛んに紹介され、多くの美術家がその鮮やかな色彩、古代文明や革命の歴史と結びついた力強い造形表現に魅了さた。同館では、開館以来メキシコの近現代美術を収集してきたが、その出発点には、50年代のメキシコ美術に対する熱いまなざしがあったと考えられる。この展覧会では、メキシコに憧れた日本の美術家たちの足跡と、当館のコレクションの双方から、戦後日本がメキシコ美術をどのように捉えたのかを考察する。
☆アーティスト・プロジェクト#2.08 松平莉奈 2025年2月1日〜5月11 日
京都を拠点に活動する松平莉奈(1989-)は、日本画や東洋の絵画の画材や技法をベースに、日本近世の史実や物語、歴史上の人物などを題材にした具象画を制作している。「他者について想像すること」をテーマとした松平が描く人物像は、時にユーモラスに、時に迫力をもって、完全にはわかりあえない他者への理解、共感を促す。本展では新作を中心に紹介。
《千葉市美術館》
☆千葉市美術館コレクション選 特集 田中一村と千葉 2024年10月9日〜12月1日
「特集 田中一村と千葉」では、千葉市美術館収蔵作品に、近年の新出作品、初公開作品を交えて特集するほか、一昨年行った《椿図屏風》《アダンの海辺》等作品の光学調査の成果を紹介するパネルも展示する。
☆ザ・キャビンカンパニー大絵本美術展〈童堂賛歌〉 2024年11月16日〜2025年1月13日
☆第56回 千葉市民美術展覧会 2025年2月22日〜3月14日
☆ブラチスラバ世界絵本原画展 2025-2026(仮称) 2025年3月22日〜5月18日
《DIC川村記念美術館》
☆西川勝人 静寂の響き 2024年9月14日〜2025年1月26日
ドイツを拠点に活動する西川勝人(1949–)は、光と闇、その間の漠とした陰影に心を配り、多様な技法を用いた作品を、40年以上にわたり手がけてきた。抽象的なフォルムをもつ彼の白い彫刻は、木や石膏を用いた簡素な構造ながら、表面に淡い陰影を宿し、周囲の光や音さえもそっと吸い込んでしまうように、ただ静かにある。存在を声高に主張することも、個性を高らかに示すこともしない。写真や絵画など、彫刻以外の制作においても、これは変わることがない最大の魅力である。本展は、1980年代より現在まで、一定して静けさという特質を保持し続ける西川作品の美学に近づこうとする日本初の回顧展。彫刻、写真、絵画、ドローイング、インスタレーション、建築的構造物の約60点が、作家自身の構成によって展示される。静寂が拡がり、静謐さに包まれた空間で、私たちはどのような情景と出会うだろうか。日常から隔たった美術館という場において、観想に耽ることを許す、一人ひとりのための展覧会である。
◉1月下旬から休館
《水戸芸術館》
☆田村友一郎展(仮) 2024年11月2日~2025年1月26日
☆クリテリオム101渡邊拓也 2024年11月2日~2025年1月26日
☆近藤亜樹展(仮) 2025年2月15日~5月6日
《茨城県立近代美術館》
☆没後100年 中村彝展 2024年11月10日~2025年1月13日
水戸市出身の洋画家・中村彝(1887-1924)の没後100年を記念して開催する展覧会。作品に描かれたテーブルや椅子など遺品類、あるいはルノワールやセザンヌなど影響を受けた西洋美術作品と彝の作品を比較することで、彝が何を見て、何を描こうとしたのかをさぐる。また、画家を支援した人々の存在に着目し、大正という時代の豊かさに迫る。
☆キース・ヘリング展アートをストリートへ 2025年2月1日~4月6日
1980年代ニューヨークを代表するアーティストの一人、キース・ヘリング(1958-1990)の大規模な個展。「アートはみんなのために」という信念のもと、地下鉄駅構内やストリートを舞台に、グラフィティや広告デザインなど多彩な分野で活躍し、HIV・エイズ予防啓発運動にも取り組んだヘリング。本展では活動初期の貴重な作品から晩年の大作までの約150点により、今も色褪せないヘリングのメッセージをさぐる。
《群馬県立近代美術館》
《栃木県立美術館》
☆よむ あむ うつす 勝城蒼鳳展―人間国宝に訊く竹の道 2025年1月18日〜3月23日
《宇都宮美術館》
《セゾン現代美術館》
長期休館 2023年11月1日−2026年4月(予定)